佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『波のむこうのかくれ島』(椎名誠・著/垂見健吾・写真/新潮文庫)

2019/09/05

『波のむこうのかくれ島』(椎名誠・著/垂見健吾・写真/新潮文庫)を読みました。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

長年の憧れだったトカラ・宝島に上陸し、小笠原でクジラに遭遇し、対馬でヤマネコ美人に出会い、鹿児島・硫黄島で究極の露天風呂を満喫……北は北海道天売島から、南は沖縄水納島まで、日本一の島旅作家が潮風に吹かれてさすらうまま綴った、ニッポン離れ島紀行。島はいいぞーッ。海は広いし、空は青いし、魚が新鮮で酒もうまい!南方写真師・垂見健吾〈たるけん〉の写真満載。

  

波のむこうのかくれ島 (新潮文庫)

波のむこうのかくれ島 (新潮文庫)

 

 

  島はイイ。山間部生まれの私には海に対する憧れがある。海は広いな大きいな。月がのぼるし日が沈むのだ。魚もうまいのだ。それが島となれば独立した一箇の主体性を感じるのだ。小さな島の持つ主体性。小さくともキチンと自分を主張しているところがイイ。時間の過ぎ方も島では違う気がする。そんなところがイイ。すごくイイ。印象的なのは写真の「青」。青は私の一等好きな色である。カバー写真の白砂の海岸にある白い物見台に据えられた白い椅子で日光を浴びているシーナさんの写真がすべてを物語っているではないか。

 気になったのは小笠原諸島篇で出て来たカメの交尾の話。「カメの交尾は凄まじく一匹のメスにオスが四匹も乗っていることがあるという。しかも長いときは二ヶ月も乗りっぱなしで、その間ずっとメスが泳いでいる、というのだからカメのオスは何を考えているのか」(本書P62より抜粋)本当に何を考えているのか・・・(^_^; 繁殖期のカメは脂が乗ってうまいらしいが、うまくても私は遠慮する。カメは食べたくない。