『モップの精は旅に出る』(近藤史恵・著/実業之日本社文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を紹介します。
クリーンに謎を解くキリコがクリーンに謎を解くキリコが目的地も告げず家を出た――!?
キリコはミニのフレアにハイヒールで、軽快に掃除をしながら事件を解決する名探偵だ。英会話学校の事務員・翔子の元に、受講生の男性から婚姻届が届いた直後、男性の身に悲劇が……(「深夜の歌姫」)。読めば元気がわいてくる、大好評シリーズ第4弾!最終話では、ふだん活動的なキリコ自身が部屋に閉じこもった末に突然旅に出てしまい――!?解説/藤田香織
装画/高橋由季
「この本はキリコちゃんシリーズの五作目になり、そして最後の本になる」 近藤史恵さんは本書の「あとがき」の書き出しにこう書かれた。それによると近藤さんがキリコちゃんを主人公とした短編を書き始められたのは1997年だとか。もうかれこれ22年にもなるのか。
私がキリコちゃんシリーズを読み始めたのが2014年8月24日のことであった。シリーズ第一弾『天使はモップを持って』(文春文庫)である。
https://bookmeter.com/books/560280
以後、本書まで読んだ本は五作を数える。
シリーズ第二弾『モップの精は深夜に現れる』(文春文庫)2014年8月27日読了
https://bookmeter.com/books/3181943
シリーズ第三弾『モップの魔女は呪文を知っている』(実業之日本社文庫)2014年8月29日読了
https://bookmeter.com/books/4508609
シリーズ第四弾『モップの精と二匹のアルマジロ』(実業之日本社文庫)2014年9月21日読了
https://bookmeter.com/books/6520105
そしてとうとう本作が最後。完結ではない。しかし最後であるからにはこの後新作に出会うことはなくなったわけだ。少し寂しい気がする。しかし近藤さんの他の作品を読むことはできる。それで良いではないか。
私はキリコちゃんと違って掃除が苦手である。面倒くさいのだ。シリーズ第一弾『天使はモップを持って』でキリコは、自分が掃除を好きになったのは映画「バグダッド・カフェ」を観たことがきっかけだったと話した。私も「バグダッド・カフェ」を観てみようと思う。