佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

春を感じながらチャリンコで喬太郎を聴きに行く

2020/02/08

 柳家喬太郎師匠が姫路で独演会をやる。キョンキョンが姫路に来るのは初めてである。これを聴き逃しては落語ファンの名折れだと愛車bianchiを駈って姫路市文化センターに向かった。

 立春とはいえ肌を刺す気温である。しかし日差しに春を感じる。

 夢前町の道路は近く開催される「姫路城マラソン」にむけて案山子応援隊が立っている。玉田地区では菜の花が咲き乱れていた。いよいよ春です。

 キョンキョンの独演会は午後2時からである。午後1時には会場周辺に着いた。家からの距離は約20km。一時間の道のりだ。

 昨夜、寒ブリを肴に酒を飲みすぎた。少々身体がだるい。朝飯にレトルトのカレーを食べたが、昼飯もカレーにすることにした。CoCo壱番屋 姫路文化センター店に入る。この時季、私のオーダーは決まっている。「アサリとほうれん草のミックス。牡蠣フライをトッピングしてください」というと、店員が「牡蠣フライは二つですか、四つですか」と問い返してくる。「当然、四つです」と眼光スルドク返すと、店員はフッと微笑んだ。この微笑みはどういう意味だろうか。”Good choice!”と思っているのか、私の風体(少々肥満気味)を見て「やはりな。フフッ」とバカにしているのかと深く思索してみたが判らない。いや、考えれば考えるほど後者ではないかとの疑心に駈られる。そのようなマイナス思考は良くないと考えるのをやめ本を手に取る。今読んでいるのは『錆びた滑車』(若竹七海・著/文春文庫)である。正月明けからずっと葉村晶シリーズに嵌まっている。しばし若竹さんのハードボイルドタッチな文章に酔い痴れているとカレーが出て来ました。

 見た目をオシャレにするなら、アサリもほうれん草もいらない。牡蠣フライだけトッピングするのがよろしかろう。しかし、このアサリほうれん草ミックス・牡蠣フライ4つ載せはうまいのだ。私はこれに福神漬けを大量に投入して食べる。福神漬けが大好きなのだ。ついでにいうと吉野家で牛丼を食べるときは紅ショウガをてんこ盛りに載せて食べる。私はコーヒーに砂糖もミルクも入れない。おとなである。しかしカレーには福神漬け。(福神漬けがなければウスターソースをかける) 牛丼には紅ショウガなのだ。さらにいうと天ぷらにはダボダボソース(たっぷりのウスターソースをかける)なのだ。もちろん気取った高級天ぷら店でそんなことはしない。したいができない。小心者なのだ。

 ボリュームたっぷりのカレーを腹に収め、ターメリックが肝臓に好作用を及ぼしていることを実感しつつ落語会の会場に向かった。

 午後2時、独演会が始まった。流石である。時事ネタ、ご当地ネタを織り交ぜ聴衆の心を掴む。二席目に若い兄弟弟子・柳家小太郎が登場したが実力差は歴然であった。しかし、やがて小太郎も喬太郎に追いつくこともあろう。ガンバレ小太郎。明日があるさ

 演目は下の写真のとおり。しかしこの演目、誰が書いたのか。私のような悪筆の徒に勇気と自信を持たせてくれる字であった。

 大好きな柳家喬太郎の姫路初公演を聴くことができるとは、これ以上ない僥倖といわねばなるまい。