映画『スラムドッグ$ミリオネア』(原題: Slumdog Millionaire)を観ました。
小説『ぼくと1ルピーの神様』を読み、それが映画化されていることを知って観ることにしたものです。
悪い予感がしていました。そして、悪い予感はあたるものです。ベストセラー小説の映画化は大抵の場合、失敗します。いや、厳密に言うと、小説好きにとって失敗しますと言い直すべきでしょう。ベストセラーになるほどの物語ですから、映画にしても面白いのです。それもかなり面白いといえます。しかし先に小説を読んでいると、小説の味わいを、それも原作者の大切にしている想いを感じ取っているだけに映画にガッカリするのです。この映画も例外ではありません。見事にぶち壊してくれました。
これが第33回トロント国際映画祭観客賞、第66回ゴールデングローブ賞作品賞(ドラマ部門)、第62回英国アカデミー賞作品賞受賞。第81回アカデミー賞では作品賞を含む8部門を受賞しただと? ふざけるなと言いたい。映画は別物です。まあ、そう思えば腹も立たないか。