『へうげもの 十服』(山田芳裕・作/講談社文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
秀吉への殉死を拒み、数寄三昧で暮らす織部。徳川VS.石田の抗争激化を余所に、遂に織部好みの代名詞「へうげもの」完成へ
- 作者:山田 芳裕
- 発売日: 2014/01/15
- メディア: 文庫
関ヶ原の合戦に至る道程の中で諸侯の思い、腹の読み合い探り合い、どちらに付くか、静か動か、不確実性の中で歴史は動く。己の信念、己の価値観にあまりに忠実であれば死するかもしれぬ峻烈さのなかで、己がDNAを残すは誰ぞ。もはや美しく生きることはできないのか。美は滅ぶ宿命なのか。いや滅び行くものの中にこそ美があるのか。答えなどない。歴史に必然はない。勝てば官軍。負けた三成はここまで無様に描かれるのか。三成ファンの私には辛い描写が続く。