佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

11月の読書メーター

11月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1557
ナイス数:799

 

 相変わらずの椎名誠好き、髙山正之好き。今後も読み続けるだろう。読み続けると言えば八咫烏シリーズ第1弾『烏に単は似合わない』の世界観がすごかった。続編を読み続けていくことになるだろう。

烏に単は似合わない  八咫烏シリーズ 1 (文春文庫)烏に単は似合わない  八咫烏シリーズ 1 (文春文庫)感想
なんと美しい世界か。場面場面に鮮やかな色が溢れんばかりである。濃淡のある蘇芳の赤の衣装が三枚、五枚と襟をずらして重ねられた衣装のグラデーションが目に浮かぶようだ。艶やかな装束だけでなく、たきしめた香、衣擦れの音さえ聞こえてきそうではないか。雅やかな色と香をこれほどリアルに頭に思い描くことができた小説を私は知らない。蠟梅の黄と朝露に輝く真白の萩は白珠の悲恋の色として私の記憶に残る。女が男手にたおられるのを待つ花であった時代を舞台にしたファンタジーに酔い痴れた私は叙述のトリックに見事にしてやられたり。
読了日:11月07日 著者:阿部 智里


焚火オペラの夜だった (文春文庫)焚火オペラの夜だった (文春文庫)感想
「焚火オペラ」とはなにか。ブレヒトの戯曲『三文オペラ』のごとく階級社会を風刺した問題作なのか。あるいは開高健の『日本三文オペラ』のごとくアウトローの猥雑と醜怪の極みを描く快作なのか。なになのだ、えっ?とツッコミをいれながら読んだ。中身はいつものシーナさんであった。島へ行き、三角ベースをやり、ビールを呑む。チベットにも行く。相も変わらぬ生態である。「焚火オペラ」の謎はあとがきによって解けた。波照間島のペー浜での焚火酒宴で民宿のおじいが朗々と歌った「ミネソタのタマゴ売り」がその正体であった。私も聴いてみたい。
読了日:11月17日 著者:椎名 誠


ぶっかけめしの午後ぶっかけめしの午後感想
シーナさんも高尿酸値に悩まされている。私もそうだが、ビールを毎日がぶ飲みし、うまいものを食っていれば尿酸値は確実にあがるのだ。物事には原因と結果があるのだ。文句ないのだ。文句あるのはホテルの朝メシである。本作においてシーナさんはB級ホテルの朝食バイキングについてスルドク分析し批評している。旅の達人の慧眼というほかない。この本を読んでいた頃、まさに私はB級ホテルにGo To トラベルしていたのだ。朝メシの問題は身につまされるのだ。八丈島の漁師が作るぶっかけめしは私も食いたいぞ。
読了日:11月19日 著者:椎名 誠


ハリセンボンの逆襲 (文春文庫)ハリセンボンの逆襲 (文春文庫)感想
シーナさんとその仲間は旅先へどやどやと出かけ、その地のうまいものを食べる。私の旅もそうありたいと思っている。酒も休みなく飲む。飲めるのだから飲む。それで良いではないか。しーなさんは旅先に本を持って行く。私もそうだ。世の中はおもしろい本であふれている。かたっぱしから読むのだ。それでいいのだ。ハリセンボンの逆襲は痛くないだろう。怖くもない。それでいいのだ。
読了日:11月24日 著者:椎名 誠


ねこ背は10秒で治せる! (1回のストレッチでスーッと伸びる!)ねこ背は10秒で治せる! (1回のストレッチでスーッと伸びる!)感想
非常に論理的に解説してあり、なるほどと腑に落ちる。これは役に立ちそうだ。効果のほどが楽しみである。「努力しても猫背は治らない。正しい姿勢は疲れないというが、既に猫背になっている人には当てはまらない。常に良い姿勢を意識して治そうとしても実りがない。大元の原因は骨盤である。上半身をのせる土台である骨盤が前あるいは後ろに傾いていてはバランスが崩れ正しい姿勢にならない。」 ポイントはこんなところか。あとはそれを意識しながら生活し、ストレッチを続けるのみ。
読了日:11月25日 著者:小林 篤史


歪曲報道: 巨大メディアの「騙しの手口」 (新潮文庫)歪曲報道: 巨大メディアの「騙しの手口」 (新潮文庫)感想
A新聞、K通信、⚫BSの偏向報道。いや偏向ならまだいい。虚偽捏造までやる。⚫BSが取材ビデオをオウムに見せたことで殺されてしまった坂本弁護士一家殺害事件横田めぐみさん拉致に関与したと目される辛光洙の釈放を嘆願した土井たか子菅直人田英夫村山富市江田五月・・・。こんなマスコミや政治家を未だに信奉する人がいることが私には不思議でならない。企業や有名人の不祥事があるたび、口を極めて非難し世間に謝れというのがメディアの常だが、少なくともA新聞、K通信、⚫BSにそれを言う資格はない。
読了日:11月30日 著者:高山 正之

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