佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『イコライザー』(DVD)

2021/06/21

 映画『イコライザー』(2014年アメリカ)を観た。世の中、新型コロナウイルスのためにけっこうフラストレーションが溜まってきていると思うのだが、私もその一人。そんなときにはこういう映画が良い。暴力と恐怖と金を使った権力との癒着で社会を裏側から支配する組織に敢然と一人で立ち向かい、「てめえら人間じゃねえ」とばかりに容赦なく皆殺しにしていく様はまさにカ・イ・カ・ン・・・

 つい先日観た『極大射程』とともに、フラストレーション解消に絶大な効能あり。おすすめです。

 

 

 この映画で一番好きな場面は、主人公が毎夜24時間営業のDINERに通いお湯をもらい持参したティーバッグでお茶を飲みながら本を読むところ。

 主人公は凄腕の元CIAエージェント。過去の履歴を消し去り、ホームセンターの従業員として働くかたちで隠遁している。過去の心の傷からか、睡眠障害があり、夜遅くにDINERの片隅で一人静かに本を読む。読む本は亡き妻が愛読していた本。主人公はDINERに出かける前に住んでいる部屋でナプキンにティーバッグをつつむ。テーブルの上にナプキンを広げティーバッグを載せる。ナプキンを折り目正しく畳んで包むのだ。それを持ってDINERに行く。いつもの席に着く。テーブルにセットしてある使わないナイフとフォークをテーブルの右隅にきちんと並べて置く。スプーンは左隅に置く。マグカップにお湯をもらい、持参したティーバッグを入れる。そしておもむろに本を開く。祈りの儀式にも似た彼の所作が厳かで素敵なのだ。本好きにはたまらない場面だろう。