佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『ぼくの伯父さんの休暇』(DVD)

2021/06/22

 ジャック・タチの自作自演映画『ぼくの伯父さんの休暇』を観た。1952年のフランス映画である。といっても、その後二回、再編集されている。

 amazonの商品紹介を引く。

タチの代名詞であるキャラクター、“ユロ氏"の7日間のヴァカンス!

【あらすじ】
海辺のリゾートホテルに都会からのバカンス客がやってくる。バタバタと大きな音を立てて、ユロ氏のポンコツ車も到着する。休暇を満喫しようとするユロ氏だが、彼が現われる所ではなぜだか次々と騒動が巻き起こる。チロル帽にパイプ、モゴモゴとしか話さない個性的なキャラクター、ユロ氏の記念すべきデビュー作。
主役は多くを語らず、観客の観察力と受け止め方に訴えるというタチ独自の喜劇世界を創りだした。

■常に完璧を目指し、自分の作品に修正を加え続けたタチ。本作の最初のバージョンも1953年に公開された後、60年代の初めに再編集された。この時タチは、アラン・ロマンによる音楽を再編集し、消印が押された切手のカラーショットを映画の最後に追加している。さらに1978年、スティーヴン・スピルバーグの『ジョーズ』に着想を得て、海岸でボートに乗るシーンを撮影し、第3の版が登場する。収録されているのは、この最終版を修復したものだ。

 

 

 

 コロナ禍でのステイホームにうんざりしつつも、これを観るとすっかりヴァカンス気分である。エスプリが効いているというのはこういうものを言うのだろうか。知らんけど。

 ヴァカンスでおんぼろ車に乗り避暑地にやってきたユロ氏。本人は紳士できちんとした行動を取ろうとしているのだが、ユロ氏の訪れるところ、そこかしこで意図せぬ騒動を引き起こしてしまう。

 特にストーリーは無い。ユロ氏の7日間のヴァカンスの様子を短いシーンでスケッチしている。

 軽妙洒脱なスケッチはそのおかしみで観る者の心をほぐし肩の力を抜いてくれる。ステイホームにこれほどぴったりの映画も無い。