佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

映画『Man On Fire (邦題:マイ・ボディガード)』

2021/08/02

 映画『Man On Fire (邦題:マイ・ボディガード)』を観た。

 

 

 原作はA.J.クィネルの『燃える男』。この小説を読んだのはもう20年ほど前のこと。かつて外人部隊の優秀な兵士であった男・クリーシィがある実業家の11歳の娘のボディーガードに雇われる。毎日、少女の護衛をする中で、二人の間に信頼の絆が生まれる。しかし娘は何者かに誘拐され殺されてしまう。クリーシィはただ一人復讐に立ち上がるというあらすじ。

 

 

 映画は原作を変えている。映画化に必要な改変なのだろうが、この映画では決定的な改変を加えている。その善し悪しを論じるより、小説と映画は別物と割り切った方が良いだろう。私としてはその味わいは映画より小説が勝ると思うが、それは人それぞれだろう。

 小説も映画もその魅力は復讐劇だろう。愛らしく何の罪もない少女の命が欲望のために奪われてしまった事への怒り。その怒りにクリーシィが立ち上がる。そして邪悪で強大な組織を相手にただ一人で復讐を成し遂げる過程に、それこそ自分が「燃える男」になってしまうほど熱くなる。

 まさに復讐劇の雄篇といえる。