佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『活字の海に寝ころんで』(椎名誠:著/岩波新書)

2021/11/14

『活字の海に寝ころんで』(椎名誠:著/岩波新書)を読んだ。

 まずは出版社の紹介文を引く。

自称“重度の活字中毒者”による“面白本”への招待.日本の異様な光景への疑問を語る.「全国どこでも自販機横丁」,都会と自然界の眺めを鮮やかに対比する「素晴らしいぐにゃぐにゃ風景」,日本人の醤油・味噌好きをアンデスの麓で再発見する「アミノ酸の呪縛」など,〈食〉への徹底したこだわりと辛辣な眼差しが冴える軽妙なエッセイ17篇.

 

 

 数えてみたら椎名氏の本を読んだのは79冊目である。そのほとんどはエッセイ、若干の小説といったところ。岩波書店のものは殆ど無く、唯一『活字のサーカス』をかなり前に読んでいる。いつのことだったか定かでない。『活字のサーカス』は黄版、本書は新赤版であるからその間にそれなりの月日が流れているのだろうと思う。確か『活字のサーカス』には旅に出るにあたってどんな本を持って行くかとか、食べものの話、おぞましいものの話などが書いてあった(ように思う。知らんけど)。

 椎名氏は自称「重度の活字中毒者」。私も同様である。旅に出ること、旅先で酒を飲むこと、大好きである。したがって、若かりし頃から椎名氏の愛読者である。信者と言ってもよい。使徒として「東ケト会」の奴隷になってもよいと思った時季があったほどである。

 本書で「活字の海に寝ころんで」みたのはいいが、やはり読みたい本がまたまた増えてしまった。なかんずく『夜は暗くてはいけないか――暗さの文化論』(乾正雄:著/朝日選書)、『われらをめぐる海』(レイチェル・カーソン:著/早川書房)は「ぼくの尊敬する本」、「ぼくの一番好きな本」と言われては読まないわけにはいくまい。