佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『総務課の播上君のお弁当 ひとくちもらえますか?』(森崎緩:著/宝島社文庫)

2023/02/02

『総務課の播上君のお弁当 ひとくちもらえますか?』(森崎緩:著/宝島社文庫)を読んだ。

 まずは出版社の紹介文を引く。

第6回ネット小説大賞受賞作! “メシ友”から恋人へ。お弁当が結ぶ、ちょっぴり鈍感でのんびり屋さんの恋愛ストーリー! 札幌の企業に就職し、新生活をスタートさせた料理男子・播上。昔から料理好きで毎日弁当を持参していた播上は、ある日弁当袋を手に暗い顔の同期の清水に気づく。声を掛けると「仕事も順調、お弁当もしっかり作っている播上君に比べて、私なんか……」と落ち込んでいた。励ますべく、おかずを一切れプレゼントしたことから、二人は“メシ友”となる。波乱の会社員生活。清水に励まされ癒やされる日々だったが、いつの間にか生まれていた彼女に対する恋心に気づき――?

 

 

 昨日は後に重たい余韻を引く小説を読んだので、今日はサクッと軽いものをと書棚から選んだのが本書。

 ある会社の新入社員。社員食堂で一緒に弁当を食べ、レシピを教え合う中になった同期のふたり。若い男女ではあるが、なかなか同期の仲の良いメシ友以上の仲には進展しない。「今時、そんなヤツおらんやろ~!」と突っ込みたくなるほどのほんわか純愛物語。それでもお約束どおり不器用なプロポーズ、家業の料理屋を継ぐ決心。そして婚約。主人公の父母の浮かれる様子もほほえましく、ほのぼのした読後感。ごちそうさまでした。