佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『四金会』大乗寺・円山應挙障壁画特別公開鑑賞バス旅行

2023/03/10

 月に一回の読書会『四金会』で大乗寺を訪ねるバス旅行を実施した。二月の例会で『恋しぐれ』(葉室麟:著/文春文庫)を課題図書として読み、それに円山應挙が登場したこと、折しも今月の15日までに限って普段はデジタル複製画でしか観られないものが、現物で特別公開されているのでみんなで行こうということのなったもの。今回の公開を逃すともう生きている間に二度とそのような樹会は巡ってこないかもしれないのだ。

(旅行ルート)

大乗寺

 一階を次のとおり時計回りで観ることが出来た。寺の方の解説付きである。「呉春・農業之間」→「應挙・孔雀之間」&「佛間」→「應挙・芭蕉之間」→「應挙・山水之間」→「文鳴・藤之間」→「應挙・鯉之間」→「守禮・狗子の間」&「呉春・群山露頂之間」→「雪亭・仙人之間」&「規禮・守禮・使者之間」。圧巻は應挙筆「松に孔雀図」。金箔張りの襖に描かれており、絢爛な迫力に満ちている。案内の方が照明を落とし、自然光でも見せてくださったが、自然光だと松の緑が深く際立つ。應挙は時間帯によって見え方が変わることを計算して描いたのだろうか。また仏間の襖を開閉して見せてくださったが、開けた時、閉めた時どちらの場合でも松の枝ぶりがつながるように構図が考えられている。そうした工夫をサービスしながらも、開閉どちらの場面でも構図がビシッと決まっているところがすごい。また同じく應挙筆「山水図」は深山の瀑布から流れ落ちた水がやがて大河となり、海に流れていく様が描かれるという雄大な景観であった。他の作品で特に気に入ったのは藤守禮筆「梅花狗子図」。これは文句なしにかわいい。仔犬の愛らしさといったら、いつまで観ていても見飽きることがないほどだった。

 残念ながら、二階(「蘆雪・猿之間」と「源琦・鴨之間」は床が抜ける危険があり観ることがかなわなかった。

【宴会処 夢邸での昼食】

 但馬地方の名産である但馬牛、八鹿豚、出石そば、養父の湯葉豆腐など地産地消食材の御膳。酒は「竹泉」を注文しました。

 昼食後は「余部鉄橋 空の駅」を見学し、「香住鶴 福智屋」で蔵直売の酒を買い、「道の駅 村岡ファームガーデン」で但馬牛(すき焼き用)を夕食用に買った。

 

 家に帰っての夕食は「但馬牛のすき焼き」と「瓜の奈良漬け」。酒はもちろん酒蔵で買った「香住鶴 純米吟醸 生酛 生原酒(限定品)」。生原酒だけに燗にすると微かな発泡があった。うまい。