『なでしこ御用帖』(宇江佐真理・著/集英社文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
八丁堀の町医者の娘お紺は、娘盛りの十七歳。その楚々とした風情から、なでしこちゃん、と呼ばれているが、実は大酒飲みの捕物好き。それもそのはず、祖父は“斬られ権佐”のふたつ名を持つ捕物名人。ある日、次兄の流吉が、殺しの下手人として、しょっ引かれたからだまっちゃいられない。岡っ引きの金蔵小父さんを引き連れて、現場にのりこみ真相を探る。人情と恋と家族愛の心温まる時代小説。
宇江佐さん追悼のつもりで、まだ読んでいない本書を選びました。宇江佐さんの御本は22冊目です。御用帖との題名から捕物帖のイメージで読み始めたのですが、むしろ人情恋物語といったところ。むしろその方が宇江佐さんらしい。楽しませていただきました。やはり宇江佐さんの小説はイイ! ほんわり温かで、人間の良い面を信じようという気になります。順序が逆になってしまったようですが次は『斬られ権佐』を読みます。