佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『やっつけ仕事で八方ふさがり』( J・イヴァノヴィッチ:著、細美遙子:訳、扶桑社ミステリー)

やっつけ仕事で八方ふさがり (扶桑社ミステリー)

やっつけ仕事で八方ふさがり (扶桑社ミステリー)


私のかわいいカップケーキ、ステファニー・プラム・シリーズ第8弾である。
原題は"HARD EIGHT" 

本書の書き出しはこうだ。

このところあたしは、勃起こそ人間の成長の証だと考える男たちと地面をころげまわるのに、多くの時間を費やしている。

この書き出しを読んでちょっと下品と思われた方があるかもしれません。でも、あたし(主人公ステファニー・プラム)は決してお下品な女性ではありません。気持ちがまっすぐで、人を思いやれる素敵な女性です。ある意味うぶなところがあり、温かく、かわいい女性なのです。女性を口説けば百発百中で落としてしまう幼なじみのモレリをして「おまえはおれを狂わせる」と言わしめる、それほど愛らしいまさに"カップ・ケーキ"ちゃんなのです。
今回もステファニーの愛車CR−Vが2台ぶっ壊れます。そして、ステファニーが行くところ、必ず災厄が待ち受け、抱腹絶倒のドタバタ劇が引き起こされます。そんなステファニーを温かい目で見守る家族、同僚、幼なじみ。このシリーズを読むと人の間で生きていくっていいよなぁ、幸せだよな、と感じます。なによりもステファニーの家族が素敵です。どんなときも文句なしに家族を一番に考えることが当たり前だと分かっている家族がここにあります。分かっていると言うより、そんなことは考えるまでもないことなのだと・・・・

扶桑社HPから紹介文を引きます。

隣人の老婆に泣きつかれ、彼女の娘探しを引き受けたあたし。DV夫や軍事オタクの大悪党を敵に回し、前代見聞の嫌がらせに対抗する。へんちくりん弁護士や夜毎アパートを訪ねるレンジャーに悩まされ、爆発炎上するのはあたしの頭、それとも車?!