佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

悪夢のドライブ


「《誰にでも夢を見る資格がある》 そんな言葉は嘘や。 《諦めなければ夢は叶う》 これも嘘や。どう足掻いてもな、アカンのはアカンのじゃ! その言葉通りやったら、世の中スーパースターだらけになってしまうやんけ! カスみたいな人生を送っている奴らがアホなほどおるからこそ、輝く者が生まれるんとちゃうんか? 間違ってるか? ワシの言うこと間違ってるか?」                                                                             (本書P123より)
    

 『悪夢のドライブ』(木下半太:著/幻冬舎文庫)を読み終えました。一気読み必至、極上のエンターテイメント「悪夢の・・・」シリーズ第3弾です。これも傑作です。正直、やられました。最後の最後に「ウッワッー、ヤラレタ!!!」と叫んでしまいました。

悪夢のドライブ (幻冬舎文庫)

悪夢のドライブ (幻冬舎文庫)


裏表紙の紹介文を引きます。

売れない芸人・クマは、運び屋のバイトを始める。新たな依頼は、ピンクのキャデラックを高級ホテルまで届けること。ただ運転すればいいはずだったのに、途中で命を狙われたり、謎の家出女子高生に追われたり、トランクから巨大な麻袋が出てきたり…。相次ぐ騙しあいと、怒涛のどんでん返しで、驚愕の結末へ!一気読み必至の傑作サスペンス。

意外性の連続技に降参です。意外といえば作中、ヤクザの石嶺とペテン師を目指す少女桜ちゃんのかわす次のような会話があります。

「『ティアーズ・イン・ヘヴン』って知ってるか? エリック・クラプトンの名曲やねんけど」
「クラプトンは顔しか知りません」
「そうか。クラプトンは豚カツが大好物やねんで。知ってたか?」
「知りません」
「桜ちゃんは豚カツ好きか?」
「好きです」
「今度食べに行こか。法善寺横丁に美味しい店があるねん」





クラプトンが豚カツが大好きだとは知らなかった。親しみが湧くなぁ。

それと、法善寺横丁の豚カツが美味しい店とはどこやねん。知りたいなぁ。たべたいなぁ。