佐々陽太朗の日記

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『宦官 ― 側近政治の構造 』(中公新書/三田村泰助:著)を読む

宦官―側近政治の構造 (中公文庫BIBLIO)

宦官―側近政治の構造 (中公文庫BIBLIO)

三田村泰助氏の名著『宦官』を読んだ。

何故、名著なのか?

本書が書かれたのは昭和38年1月18日、
私が古本で手に入れたのが昭和62年4月25日59版、
おそらくはその後も読み継がれて今日に至っている。
永く読み継がれているのである。

最初のページに実在した宦官の写真が載っている。
男を去勢するとこんな感じになるのか。
どこがどうと上手く言えないのだが、どこかが違う。
申し訳ないが、薄気味悪さを漂わせている。

さて、本書を読んで初めて知ったのだが、宦官は中国独自のものでは無いらしい。本書のまえがきから作者の記述を引用すると・・・



さて、この宦官は中国の特産ではなく、時代をさかのぼれば、エジプト、ギリシア、ローマ、トルコから東は朝鮮まで、地中海からアジアの全地域にわたって存在していた。そして朝鮮でも李期の末期まで中国と同じように続いていた。してみると、宦官の存在しなかったのは、世界の文明国のうちでは日本だけであったということになる。

へぇ〜、知らなかった。
何故、日本にだけ宦官が存在しなかったのか?
作者はそれに対する答を最後に用意しているが、詳しくは本書を読んでください。

国史に明るくない私には、十分に理解できたとは言い難いが、磨さんが紹介して下さった本書『宦官』と兵庫太郎さんが紹介して下さった『科挙』は、今後、中国歴史物を読む助けになりそうだ。

♪本日の一曲♪

中国といえばフェイ・ウォン
フェイ・ウォンが謳うクイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディー

【Live】 Faye Wong - Queen - Bohemian Rhapsody