佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

今朝は「サ・マーシュ (Ca marche)」のパンで

 本日の厨房男子。

 知人のTさんが「サ・マーシュ (Ca marche)」のパンとワインを送ってくださった。今日まで仕事なのでワインは正月にお預けでパンをトーストして食べました。

 味噌汁を作りました。パンには紅茶とか珈琲のイメージが強いと思いますが、案外味噌汁があいます。タマネギと大根、ジャガイモがゴロゴロした味噌汁。うまい。

 デザートに昨夜残った林檎の天ぷらをオーブントースターで焼きました。ちょっと蜂蜜をかけるとおいしいデザートになります。

『ザ・カルテル The Cartel 上』(ドン・ウィンズロウ:著/峯村利哉:訳/角川文庫)

『ザ・カルテル The Cartel 上』(ドン・ウィンズロウ:著/峯村利哉:訳/角川文庫)を読みました。

 本来なら下巻まで読んでから読後感など書くところだが、何しろ上巻だけで632Pという文字とおり圧巻の作品である。下巻を読み終えるのがいつになるかわからない。読み終えて感じていたこともその頃には記憶が薄れてしまいそうである。一旦上巻のみで記録を残す。

 まずは出版社の紹介文、本書に寄せられた各氏、各メディアの声を引きます。

 麻薬王アダン・バレーラが脱獄した。30年にわたる血と暴力の果てにもぎとった静寂は束の間、身を潜めるDEA捜査官アート・ケラーの首には法外な賞金がかけられた。王座に返り咲いた麻薬王は、血腥い抗争を続けるカルテルをまとめあげるべく動きはじめる。一方、アメリカもバレーラを徹底撲滅すべく精鋭部隊を送り込み、壮絶な闘いの幕が上がる――数奇な運命に導かれた2人の宿命の対決、再び。『犬の力』、待望の続篇。


【『ザ・カルテル』に寄せられた絶賛の声】


 ドン・ウィンズロウの『犬の力』と『ザ・カルテル』に、わたしはすっかり魅了されてしまった。これほどまでに心を動かされるエンターテインメントは、ほかに存在しえないだろう。――スティーヴン・キング

 ドン・ウィンズロウは『ザ・カルテル』で、自著の最長記録を塗り替え、新たな最高傑作を生み出した。手に汗握る緊張感、遠慮も容赦もない描写、生々しい雰囲気、驚天動地の筋書き、心の奥底に刻み込まれる読後感。この作品は麻薬戦争ジャンルの『戦争と平和』だ。――ジェイムズ・エルロイ

『ザ・カルテル』は思わず引き込まれる第一級のミステリー作品だ。しかし同時にウィンズロウは、われわれの世界がはらむ危険について、世界を取り巻く複雑な事情について、辛辣な警鐘を鳴らすことも忘れていない。優れた作家は啓発と娯楽を両立させられる。そして、ウィンズロウのこの資質は、DNAレベルで組み込まれている。『ザ・カルテル』は彼の匠の技を再確認できる一作と言っていい。――マイクル・コナリー

 ほとんどけちのつけようがない『犬の力』のあとに、ウィンズロウはまたぞろ見事な作品を書きあげてしまった。『ザ・カルテル』を続編と評するのは正しくない。『犬の力』と『ザ・カルテル』は、ふたつでひとつの無垢の金塊をなしているのだ。――リー・チャイルド

『ザ・カルテル』の読後感は、〝鳩尾への一発〟という表現がよく似合う。スケールが大きく、暴力に満ちあふれ、きわめて娯楽性が高いドン・ウィンズロウ最新の野心作は、絶対の必読書だ。――ハーラン・コーベン

 ウィンズロウの手になる麻薬戦争版『ゴッドファーザー』……壮大なスケールで描かれる極上の犯罪絵巻……間違いなく彼の最高傑作(マグヌム・オプス)……ドン・ウィンズロウにとってのメキシコ麻薬戦争は、ジェイムズ・エルロイにとってのLA暗黒街だ。――《ニューヨーク・タイムズ

 ジャネット・マスリン国境の南で繰り広げられる勇猛な英雄譚は、21世紀の『ゴッドファーザー』と呼ぶにふさわしい。前作の『犬の力』を知らずとも、『ザ・カルテル』の世界にどっぷり浸かることは可能だが、ぜひとも事前の一読をお薦めする。いや、ウィンズロウの作品なら、どれを手に取っても損はない。なにしろ彼は、地球上で一、二を争うミステリー作家なのだから。――《エスクァイア》ベンジャミン・パーシー


著者について

 

ドン・ウィンズロウ

ニューヨークをはじめとする全米各地や、ロンドン、アムステルダムで探偵として働いた経歴の持ち主。ニューヨークで生まれ、現在はサンディエゴに在住。

 

峯村利哉(みねむら・としや)

1965年生まれ。翻訳家。青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒。訳書にキャロル・ルーミス『完全読解伝説の投資家バフェットの教え』、ジョセフ・E・スティグリッツ『世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠』、ロン・ラッシュ『セリーナ』、デイヴィッドハルバースタム『ザ・フィフティーズ─1950年代アメリカの光と影』(1~3)など。共訳に、英「エコノミスト」編集部『2050年の世界』などがある。

 

 

ザ・カルテル (上) (角川文庫)

ザ・カルテル (上) (角川文庫)

 

 

 

”悪魔は天使の羽を生やして現れる” この物語は陸続きのメキシコから国境を越えてアメリカに流れ込む悪魔の粉を巡る物語である。流れ込むといっても自然に入ってくるわけではない。命をかけて血の代償と共に入り込むのだ。そうして得られる対価はドルだ。前作『犬の力』で一匹狼のDEA(アメリカ麻薬取締局)捜査官、アート・ケラーは悪魔の粉の流入を断つためメキシコの麻薬カルテルと壮絶な戦いを繰り広げた。一見それは持ち込もうとするメキシコ(麻薬カルテル)とアメリカの国境を挟んだ攻防、いわば麻薬との戦争である。持ち込もうとする南米を叩き潰せば解決するように見える。しかし南米の麻薬問題は実は南米ではなく北米の問題なのだ。南米の悪を駆除しても、また新たなプレーヤーが登場し参戦するだけだ。買い手なくして売り手なし。問題は北米にある麻薬に対する飽くなき欲望だ。そしてその欲望はとてつもなく大きく、金に糸目を付けない。快楽(薬)への欲望と富への欲望(貧困)は人の愚かさの典型だ。人は欲望によって怪物にも悪魔にもなる。

 アメリカはハイになるために隣人に血の犠牲を強いる社会。その犠牲を金によって贖おうとはするが、そんなものは隣人にとって毒にしかならない。アメリカは理想を語るが、理想を手にしてはいない。決してお手本になどなるものではない。反面教師としての価値しかないと思える。

 下巻を読もう。

 

「神吉 純米吟醸無濾過生原酒」と「嘉美心 純米吟醸」、肴は林檎の天ぷら

 日曜日の夕方。焼酎の湯割をやりながら厨房に立つ。焼酎は「薩州 赤兎馬」。知人から還暦祝いにといただいたものです。「一日に千里を走る」という駿馬が血管を駆けめぐる。うまい。

 晩酌の酒の肴を作った。

 「大根と柿のなます」

 「葱の天ぷら」

 「林檎の天ぷら」

 自分でつくったものながら、うまい。しみじみうまい。

 酒は「神吉 純米吟醸無濾過生原酒」と「嘉美心 純米吟醸」の飲みくらべ。

 前者は今日高校時代からの友人のN君がわざわざ持ってきてくれたもの。Good choice! 深謝。控えめで丁度良い加減の吟醸香。最初に微細な発泡が残る口あたり。そして透明感のある甘味。後口はフレッシュな酸味で軽やか。わずかに残る苦みがこの酒に厚みを与えている。

 後者は行きつけの酒店「ひらい」で買い求めたもの。食事の邪魔をしない落ち着いた香り。口に含んだ瞬間の爽やかな微発泡感。特徴を出そうとするのではなく、全体のバランスを重視した味。しかし、しっかりと旨味を感じさせるところが嘉美心らしい。この蔵は新酒の時季に「冬の月」を頒布会で売り出している。1月の純米大吟醸無濾過生原酒を注文している。新年の楽しみである。

YouTubeで落語 Vol.61 『祇園会』(別名『京見物』『上方見物』『およく』)

『新版 落語手帖』(矢野誠一・著/講談社)に紹介された274席のうちの61席目は『祇園会』。別名『京見物』、『上方見物』または『およく』。

 

新版・落語手帖

新版・落語手帖

  • 作者:矢野 誠一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/11/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 大好きな古今亭志ん生(5代目)で聴きます。しかしいくら志ん生の語りがうまくても、やはり上方訛りのセリフは難しい。映画やドラマを観ていていつも思うのだが、変なイントネーションの関西弁を聴かされるとなんだか関西が馬鹿にされているような気分になるのだ。話のスジもさほど優れたものではない。

 また、噺の中で江戸者と京の者が一緒に酒を呑む次のようなくだりがある。「江戸の酒なんざ呑めまへんな。あらぁ、なんやな、剣菱七寸目? なに飲んでも、飲んでるうちに酔いが醒めて来てな。あれ、酒、水で割ってあるんと違うんかな。酒、水で割ったよりもっと薄いんがあるわ。この前聞いたら、水に酒垂らしたなんていうんが」 剣菱は伊丹あるいは灘の酒である。剣菱七寸目というのが江戸にあったのかどうか知らないが、ひょっとして間違いではなかろうか。

 いずれにせよ、何度も繰り返し聴く噺ではない。知識としてこんな噺もあったなと記憶にとどめるだけにしておく。


古今亭志ん生(五代目)祇園祭(祇園会)

 

 

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『乙嫁語り <12>』(森薫・著/HARTA COMIX)

乙嫁語り <12>』(森薫・著/HARTA COMIX)を読みました。<11>を読んだのが昨年末だったので、ほぼ一年間待ったことになる。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

アニス&シーリーンふたたび!『乙嫁』帰路編、スミス一行はペルシアへ!


中央アジアを舞台に、さまざまな結婚模様を描き連ねていく『乙嫁語り』。撮影の旅を続けるスミス一行は、アニスとシーリーンが暮らす町へと戻ってきました。
「何もやることがない一日」を描いた前後編、「猫」や「髪」、「風呂」に「手紙」の漫画など、大小さまざまな9篇の作品を収録。ロシア軍の南下がうわさされるなか、スミスの旅路に幸あらんことを!

 

乙嫁語り 12 (ハルタコミックス)

乙嫁語り 12 (ハルタコミックス)

  • 作者:森 薫
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/12/13
  • メディア: コミック
 

 

 相変わらずの緻密な画。これまで森さんの描く民族衣装に感心しきりだったが、今巻では「髪」が凄い。それこそ第八十一話が「髪」と題した逸話である。よくもまあここまで見事に描けるものだ。

「何もやることがない一日」を描くなど、事の無い日常が過ぎて行くがそれがかえってロシアの南下政策の不穏な影を強調しているように感じるのは私だけか。スミスとタレスの前途に幸あれと願う。

 それはそうと応募者全員にあたるという【ハルタ豆文庫】は5冊すべて是非とも手に入れたい。早速amazonのサイトをポチッとしてしまったぞ。

 もうひとつ。本に挟んであるお試し版『煙と蜜』(長蔵ヒロコ)を読んでみた。大将純情恋愛譚、良いではないか。主人公が幼すぎ私の好みから外れているものの、それでも充分に興味を引かれた。【ハルタ豆文庫】に書き下ろしが掲載されるようなので、それを読んで気に入れば読み始めるかもしれない。『乙嫁語り』といい、『煙と蜜』といい、還暦を迎えたオジサンが読むなど気持ち悪がられるに違いない。しかし読みたい誘惑には勝てず・・・どうしてくれよう・・・ (^_^;

 

煙と蜜 第一集 (HARTA COMIX)

煙と蜜 第一集 (HARTA COMIX)

 

 

 

『弱虫ペダル 劇場版』(Amazon Prime Video)

♬ ラブリーチャンス ぺたんこちゃ~ん!

♬ ラブリーチャンス ぺたんこちゃ~ん!

♬ ヒ~メ ヒメ!! ヒメ!!

♬ スキスキダイスキ♡

♬ ヒメ!! ヒメ!!

 


ラブヒメ大好き

 

 早朝から熱くなりました。(笑)

弱虫ペダル 劇場版』(Amazon Prime Video)を鑑賞。

 

 

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