佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『去年の冬、きみと別れ』(中村文則・著/幻冬舎文庫)

去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)

去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)

 

 

『去年の冬、きみと別れ』(中村文則・著/幻冬舎文庫)を読みました。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

 ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は二人の女性を殺した罪で死刑判決を受けていた。だが、動機は不可解。事件の関係者も全員どこか歪んでいる。この異様さは何なのか? それは本当に殺人だったのか? 「僕」が真相に辿り着けないのは必然だった。なぜなら、この事件は実は——。話題騒然のベストセラー、遂に文庫化!

 

 中村文則氏は初読みです。芥川賞作家として有名なので本屋でたびたび見かけてはいたのだが、何故か手に取らずにきた。そもそも私の読書傾向は芥川賞より圧倒的に直木賞に傾いている。そのうえ「中村文則」というペンネームが興味をそそらないのだ。肩の力が抜けているところは良いのだが、あまりにも平凡にすぎる。いっそご本名のほうが良いのではないかとも思う。余計なお世話か。

 さて小説の中身である。この小説はいろいろな意味で予想を裏切ってくれる。題名から純文学的恋愛小説を想像していたのだが、実はミステリーであった。読み方によっては純文学と言えなくもないし恋愛小説と言えなくもない。しかしこれはやはりミステリーである。それもかなり出来の良いミステリーであると断言しておこう。結末も予想だにしなかったもの。他にもいろいろな仕掛けがある。巻末に著者自らの解説まで付いている。確かにこの解説がなければ「M・Mへ  そしてJ・Iに捧ぐ」というイニシャルに関する疑問は解けないままだったろう。文章にはあまり惹きつけられなかったものの、190頁の割に中身が濃い小説には強く惹きつけられた。なぜなら私は復讐劇が好きだから。あっ、これはネタバレですね。

 映画化されるようだが、私には無謀なことのように思える。どのようなかたちにするのか想像も付かない。そういう意味では観てみたい気がするが、九分九厘期待は裏切られるだろう。でも、蝶の写真だけでも観てみたい。あぁ、どうしよう。

 

 

2017/10/12の日記

 毎月一度はここでの食事から仕事が始まる。食事の後2時間あまりの勉強会をして県庁での会議に臨む。

 夜は博多で情報交換会。新神戸駅で新幹線の時刻待ちを利用して軽くビールを2杯。アテはステーキ。神戸牛ではない。私は赤身のほうが好きなのだ。安くてうまいのだ。

 博多で情報交換会を終える。当然、中州にくり出す。

 二次会の場所は「クラブ嶋」。ホストのN氏が店に専用の葉巻を置いていらっしゃる。一本いただく。

 二次会の後の〆はラーメン。麺は堅めでお願いした。ニンニクも一かけつぶしていれる。濃厚なスープにニンニクの香り、針金のような麺、これぞ博多ラーメン。

 ホテルに戻る皆と離れて単独行動。以前から目を付けていた「一富(かずとみ)」を訪れた。「鯖ごま」で燗酒をやろうと思っていたのだが、時間が遅く「すみません、看板です」とのこと。残念だが楽しみは先に取っておこう。

しかし、まだまだ博多の街は眠らない。このあと街を徘徊。良い街です。

 

2017/10/10_11 チャリ通勤 

 10月10日は昔でいえば「体育の日」。

 だからというわけではありませんが久しぶりに自転車通勤しました。家から会社のある姫路駅前まで片道20km弱、軽めのサイクリングとしてはちょうど良い距離です。信号待ちを含めて時速20kmで一時間で走れる距離です。

 日によって消費カロリーにばらつきがあるところや、復路(上り坂基調)より往路(下り坂基調)のほうが消費カロリーが大きいところには疑問が残る。このあたりどのように消費カロリーを計算しているのかGARMIN社に問いただしてみたいところ。しかしまあ、私はそこまで難しい人間ではない。大抵のことは許してしまうのだ。そう、私の座右の銘は「忠恕」なのだ。

f:id:Jhon_Wells:20171013063533p:plain

f:id:Jhon_Wells:20171013063543p:plain

f:id:Jhon_Wells:20171013063550p:plain

f:id:Jhon_Wells:20171013063600p:plain

 

 朝(往路)は爽やかな空気を胸いっぱいに吸いつつ景色を楽しみながら走る。夕(復路)はこの時季まっ暗だが、虫の音を聞きながら走ることになる。虫の音というと風流なようだが、田舎道は虫が多いので耳鳴りがするほどリンリ~ンという音が聞こえる。夢前川沿いに走るのでちょっとしたサイクリング気分。通勤でサイクリングを楽しめるのは田舎暮らしならではです。物事にはマイナスの側面とプラスの側面がある。マイナスの側面をプラスの側面に変えてしまうと毎日が楽しいと感じられるものだ。