佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『イクサガミ 地』(今村翔吾:著/講談社文庫)

2024/03/12

『イクサガミ 地』(今村翔吾:著/講談社文庫)を読んだ。

 まずは出版社の紹介文を引く。

東京を目指し、共に旅路を行く少女・双葉が攫われた。夜半、剣客・愁二郎を待ち受けていたのは、十三年ぶりに顔を合わせる義弟・祇園三助。東海道を舞台にした大金を巡る死闘「蠱毒」に、兄弟の宿命が絡み合う―。文明開化の世、侍たちの『最後の戦い』を描く明治三部作。待望の第二巻!

 

 

 東海道を舞台にした死闘「蠱毒」もいよいよ東京に迫るところまで来た。京都天龍寺に集まった猛者292人も残り23人にまで絞られる。「蠱毒」を仕掛けた主体は当初不明であったが、少しずつその正体が見えてきた。事は明治という新しい世を迎え、武士という旧権力が没落しただけでなく、全く存在意義がなくなったことに端を発する。価値観の転換に士族の不満がマグマのごとく溜まっているのだ。内務省内警視局と駅逓局との争いもからみ、大久保利通前島密川路利良といった大立て者の登場で「蠱毒」は単なる賞金獲得の死闘から国家の大事にもなる様相。

 次巻で果たしてどのような結末を迎えるのか、全く想像もつかない。早く最終巻を読みたい。その思いの強さ、熱さはまさに噴火寸前のマグマのごとし。

 

 

「芽キャベツのハニーマスタードグリル」でウイスキー「山桜 スモーキーエディション」をやる

2024/03/08

 本日の厨房男子。

 スーパーで芽キャベツが安く売っていた。もうそろそろシーズンも終わり。一度ぐらいは食べておくかと買って帰った。

 どうして食べようかと迷ったが、シンプルに焼くことにした。芽キャベツを半分に切り、切った面にハニーマスタードを塗ってオーブンで焼く。それだけだ。ハニーマスタードははちみつ、オリーブオイル、塩、粒マスタードを混ぜたもの。粒マスタードは自家製だ。

 もう一品の肴は「クリームチーズの酒かす漬け」。但馬の酒蔵『香住鶴』で買ったもの。

 酒はウイスキー「山桜 スモーキーエディション」。今年の春は早いので山桜の咲くのももうすぐだ。

 

フライパンでたこ焼き

2024/03/07

 本日の厨房男子。

 スーパーで北海道産のミズダコが安く売っていた。やにわにたこ焼きが食べたくなり、粉、ネギ、紅生姜、青のりも一緒に買って帰った。

 関西の御多分に洩れず我が家にもたこ焼き器がある。しかしちまちま作るのも面倒だと、小さいフライパンで一気に作ることにした。

 表面こんがり、中ふわふわのジャンボたこ焼きが焼き上がった。コイツをアテにビールをやるとたまらない。

 

朝から焼豚を焼き、朝食は塩ラーメン

2024/03/06

 本日の厨房男子。

 今朝は早起きして焼豚を焼いた。昨夜のうちに豚ももブロック肉の表面にフライパンでこんがりと焼き色をつけ、醤油、酒、はちみつ、生姜、にんにく、五香粉のつけ汁に一晩浸して下準備をしていたものをオーブンで焼き上げた。

 朝餉に食べたいのは塩ラーメン。イメージするのは姫路駅北の『新生軒』のように透きとおったあっさりスープに自家製焼豚を載せたラーメン。麺は市販の乾麺を使用したが、新生軒に似せた細麺である。トッピングはあり合わせのもので半熟ゆで卵と豆苗にした。3月とは言えまだまだ寒い朝。アツアツのスープに浸った細麺をたぐり、スープをズズズッとすする幸せ。なかなかうまい。

 

トンテキで「諏訪泉 純米吟醸 満天星」とやる

2024/03/05

 本日の厨房男子。

 夕餉に甘辛しょうがにんにくしょうゆ味のトンテキを作った。付け合わせは菊菜、青じそ、セロリのサラダドレッシング和え。

 酒は「諏訪泉 純米吟醸 満天星」。3年間眠らせた吟醸酒である。本来、燗のほうがうまい酒だが、今日は冷やでやってみた。熟成のまろみがありつつ、後切れの良さがあるので食中酒としてよろしい。トンテキのように主張の強い味にも負けることなく旨味の相乗効果を醸す。

〆は玄米ごはんともち麦の味噌汁。もち麦の味噌汁はつれ合いの知人からいただいたもの。福崎町のもち麦と、養父市小佐の赤米を使った即席みそ汁で養父市八鹿町の八鹿鉱泉の賞品らしい。食物繊維たっぷりなので腸に良いのだとか。即席の味噌汁ながら、もち麦の芳ばしい風味がありなかなかうまい。

 

『カフェ・ド・ムッシュ 姫路店』のモーニングセット「キャンディー」

2024/03/05

 今日は行きつけの医院で採血検査。朝食は抜かねばならない。9時開院直後に医院に到着し、早々に診察を終えた。血圧は正常であった。血液の検査結果は後日。

 空腹を満たすべく『カフェ・ド・ムッシュ 姫路店』へ向かった。以前からボリューム満点のモーニングセットが人気だと噂に聞いていた店である。10時頃に到着したのだが店の前の駐車場は満車状態。道路を挟んで向かいの第三駐車場に駐める。そうとう繁盛している様子である。

 カウンター席に陣取り、一番人気だというモーニングセット「キャンディー」を注文した。

 噂に違わぬボリューム。アーモンドトースト、卵とハムのサンドイッチ、野菜のサラダ、ポテトサラダ、ハム、オムレツ、スパゲッティが一皿にてんこ盛り。女性だと食べきれない人が多いのではないだろうか。それにこの糖質の多さはどうだ。悪魔的である。しかしそれがイイ。「シリアルと野菜サラダだけ」などという意識高い系女性が好みそうな鶏の餌みたいな朝食などまっぴら御免である。血液検査の結果は未だ分からないが体調はよい。おいしいものを好きなだけ食べる幸せを今は楽しませていただこう。あ~~満腹。幸せ。

 

『イクサガミ 天』(今村翔吾:著/講談社文庫)

2024/03/05

『イクサガミ 天』(今村翔吾:著/講談社文庫)を読んだ。

 まずは出版社の紹介文を引く。

金か、命か、誇りか。
刀を握る理由は、何だ。
明治11年。深夜の京都、天龍寺
「武技ニ優レタル者」に「金十万円ヲ得ル機会」を与えるとの怪文書によって、腕に覚えがある292人が集められた。
告げられたのは、〈こどく〉という名の「遊び」の開始と、七つの奇妙な掟。
点数を集めながら、東海道を辿って東京を目指せという。
各自に配られた木札は、1枚につき1点を意味する。点数を稼ぐ手段は、ただ一つ――。

「奪い合うのです! その手段は問いません!」

剣客・嵯峨愁二郎は、命懸けの戦いに巻き込まれた12歳の少女・双葉を守りながら道を進むも、強敵たちが立ちはだかる――。

弩級のデスゲーム、ここに開幕!

 

 

 高校の先輩にして呑み友でもあるYさんからお借りした本。

 面白い。只只面白い。今村翔吾氏の本は羽州ぼろ鳶組シリーズの第一巻『火喰鳥』を呼んで夢中になり、以来、発刊されるごとに12冊を読んできた。他に『塞王の楯』、『童の神』、『八本目の槍』とどれを読んでもはずれなし。面白いことこの上なかった。本書も面白さという意味では同じだが、さらに純粋に面白さのみを追求しているという点で異彩を放つ。それは物語がぶっ飛んでいるからだ。

 時は明治。帯刀が許されなくなり、侍が侍であることの意味を見いだせなくなった時代。その時代に滅び行く侍たちのデスゲームが始まったという設定。天龍寺に腕に覚えのある者292名が集められ、各自に番号を振った木札が与えられた。「こどく」と名付けられた遊びで勝ち残った者に金十万円が与えられるという。当時の巡査の初任給は四円。年俸四八円というから、その二千年分を優に超える額である。「こどく」とは、参加者がそれぞれ持つ木札(一枚一点)を奪い合いながら東海道を辿って東京をめざせというもの。途中にいくつか関所が設けられ、その関所を越すためには設定された点数を持っていなければならないというゲームである。ゲームとは言え、おとなしく人に札を与える者などいるはずはなく、奪い合うことは殺し合うことに他ならない。主人公の剣客・嵯峨愁二郎は、ある目的のため「こどく」に参加することにした。たまたま参加者の中に十二歳の少女・双葉をを見てしまい、放っておけず双葉を守りながら東京をめざすことになった。果たして愁二郎は立ちはだかる敵を相手に、双葉を守りつつ東京へたどり着くことだできるのかという物語である。

 著者が「ただ面白く、大衆小説の王道を行く」と宣言したとおり、最高に面白いエンタメ時代小説に仕上がっている。凄惨な殺し合いシーンも、このゲーム性ゆえの非現実感があり、鬱々とせずワクワクしながら読める。読んでいて、その後どうなるか気になり、頁を捲る手がとまらない。読み終えた今、すぐに第二巻『イクサガミ 地』を手に取り読み始めた。

jhon-wells.hatenablog.com

jhon-wells.hatenablog.com

jhon-wells.hatenablog.com

jhon-wells.hatenablog.com