2024/04/13
本日の厨房男子。
春が来た。桜はほぼ散ってしまった。代わりにハナミズキが咲き始め、シバザクラも見ごろを迎えつつある。こうなれば春のうまいもんで酒を飲みたい。今日は旬をむかえた蛤をたっぷり使って酒蒸しにした。春先らしく、蛤の味は濃厚と言うより上品。しみじみした味わいがある。酒は「米鶴 爽快辛口 純米生酒」。すっきりした辛口にひかえめで爽やかな香り。旨味はほどよい。まさに春の蛤を食べるにぴったりの味。
美酒に酔った後は吸い物で締める。う~ん、蛤づくし、最高。
2024/04/12
本日の厨房男子。
「司牡丹 裏 純米生」をやりながら「ブロッコリーとチーズのコロッケ」を作る。腹が減っていたので、その前にパンの耳を揚げて軽く砂糖をかけた菓子を作る。酒に甘いものなどと左党が顔をしかめそうだが、東北への自転車旅から帰ってきて以来、異様に食欲がある。せっかく減った体重がもとにもどってしまうだろうが、ええいかまうものか。それにこうした菓子を肴にしてもうまいのが「司牡丹 裏 純米生」の実力だ。しぼりたての生酒らしくフレッシュでジューシーな味わいだが、「司牡丹」らしいドライ感がある。甘いものや揚げ物と合わせても口中の甘ったるさや重さをきれいに洗い流してくれる。良き哉。
〆は「鮭と莇野クレソンのスパゲッティ」。地元夢前町産のクレソンがうまい。
2024/03/21
『狙撃手のゲーム (上・下巻)』(スティーヴン・ハンター:著/扶桑社ミステリー)を読んだ。
まずは出版社の紹介文を引く。
(上巻)
アイダホで隠棲中のボブ・リー・スワガーを、ひとりの女性が訪ねてくる。彼女の名はジャネット・マクダウェル。2013年にイラクの戦地で息子を射殺した敵軍のスナイパーをずっと追い続けているという。その男こそは「ジューバ・ザ・スナイパー」の異名で恐れられてきた、凄腕のシリア人テロリストだった。アラブ諸国でジャネットが歩んできた壮絶な体験談を聞いて胸を打たれたボブは、あくまで調査への協力としながらも、情報収集のためテルアヴィヴに飛び、モサドの高官と面会することにー。
(下巻)
ボブの分析をもとに割り出されたジューバの拠点にイスラエル軍が急襲をかけるも、軍はすんでのところで彼を取り逃がしてしまう。その後、消息を断ったジューバが向かったのは、まさかのアメリカだったとの情報が。
イスラム最強の天才シューターが狙う標的とはいったい誰なのか。射撃決行の場所と時間は? マンハントの最前線に復帰したボブが体験する壮絶な追跡劇。そして、やがて訪れる「狩りのとき」、二人の放つ必殺の銃弾がうなりを上げる! 巨匠の新たなる代表作がここに誕生!
我らがヒーロー、ボブ・リー・スワガーも御年70歳を超えたか。私よりもかなり年上。そんな年で果たして活躍ができるのか。周りを見ても70歳を超えてアクションもののヒーローを演じられるほど元気な年寄りは極めて稀だ。そろそろこのシリーズにも限界が来たなと思う。しかし未だシリーズ未読作が確か3~4作残っていたはずだと不思議に思って本棚に控えているのを確認してみると、なんと読む順番を間違えていることに気づいた。作品ごとに物語が完結しているので、順序を違えても問題はないのだがなんとしたことか。年をとるとこんな凡ミスが多くなる。どうやら私は齢64にして耄碌してきているようだ。
ボブ・リーはさすがに激しい格闘はできないが信じられないくらい元気だ。また、本書のキーとなるミセス・マクダウェルもまた60歳前後の年齢だろうがまだまだ元気である。私もまだまだ老け込むわけにはいかない。本の感想をさておきそんなことを考えた。
本書で特筆すべきは「ジューバ・ザ・スナイパー」の異名を持つシリア人テロリスト。もし、年齢がボブ・リーと似かよっていたとしたら、そして戦場で相対していたとしたら、どちらが勝つか分からないほどの凄腕のスナイパーだ。善悪はともかく、スナイパーとしての心掛けも超一流ときた。あらゆるデータを見逃さず、どんな些細なこともおろそかにすることなく周到な準備に余念がない。敵ながらあっぱれと言うほかない。
次は『スナイパーの誇り Sniper's Honor』(2014年発表)を読む。
2024/03/12
『イクサガミ 地』(今村翔吾:著/講談社文庫)を読んだ。
まずは出版社の紹介文を引く。
東京を目指し、共に旅路を行く少女・双葉が攫われた。夜半、剣客・愁二郎を待ち受けていたのは、十三年ぶりに顔を合わせる義弟・祇園三助。東海道を舞台にした大金を巡る死闘「蠱毒」に、兄弟の宿命が絡み合う―。文明開化の世、侍たちの『最後の戦い』を描く明治三部作。待望の第二巻!
東海道を舞台にした死闘「蠱毒」もいよいよ東京に迫るところまで来た。京都天龍寺に集まった猛者292人も残り23人にまで絞られる。「蠱毒」を仕掛けた主体は当初不明であったが、少しずつその正体が見えてきた。事は明治という新しい世を迎え、武士という旧権力が没落しただけでなく、全く存在意義がなくなったことに端を発する。価値観の転換に士族の不満がマグマのごとく溜まっているのだ。内務省内警視局と駅逓局との争いもからみ、大久保利通、前島密、川路利良といった大立て者の登場で「蠱毒」は単なる賞金獲得の死闘から国家の大事にもなる様相。
次巻で果たしてどのような結末を迎えるのか、全く想像もつかない。早く最終巻を読みたい。その思いの強さ、熱さはまさに噴火寸前のマグマのごとし。
2024/03/07
本日の厨房男子。
スーパーで北海道産のミズダコが安く売っていた。やにわにたこ焼きが食べたくなり、粉、ネギ、紅生姜、青のりも一緒に買って帰った。
関西の御多分に洩れず我が家にもたこ焼き器がある。しかしちまちま作るのも面倒だと、小さいフライパンで一気に作ることにした。
表面こんがり、中ふわふわのジャンボたこ焼きが焼き上がった。コイツをアテにビールをやるとたまらない。