佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

大根葉の菜飯

 このところあちこち旅行が続き、家にいるときも朝早く慌ただしく出かけることが多かったので、久しぶりの朝飯厨房男子です。

 好物の大根葉の菜飯を作りました。他は味噌汁(油揚、若布、エリンギ、自家製味噌)、サニーサイドアップ、麻婆豆腐、めかぶ納豆、大根の漬物、小松昆布(京都雲月)。自分好みの朝飯をキチンと食べると気力が充実してきます。今日も幸運を引きそうです。私は決して強運ではないです。しかし不思議と「ちょい付き」に恵まれます。たとえ「ちょい付き」であっても、この引きの強さはキチンと食べる朝ごはんのおかげかもしれません。

永井一正ポスター展開会式、全国おでんと地酒サミット

2017/11/11(土)の日記

2017年11月12日から開催される姫路市立美術館永井一正ポスター展」の開会式に出席。

開会式の後、永井先生とほんの2~3分の立ち話でしたがお話しをすることが出来ました。柔らかな物腰で上品な紳士でいらっしゃいました。私は先生の出身高校の30年後輩ですが、こんな素晴らしい先輩がいらっしゃることに誇りを感じました。

500点あまりのポスターを観て回ると、それこそポスターの中に宇宙の法則が描かれていると感じます。また「LIFE」シリーズに描かれた動物にはそこはかとないユーモアが漂っており、思わず笑みが漏れました。いい企画展です。

開会式前にシロトピア公園を散策しました。ここには永井一正先生の作品「光輝」があります。ちょうど木々が色づき散策には良い季節ですね。

永井先生の作品を観覧したあと、大手前公園で開催中の「全国おでんと地酒サミット」を訪れました。会場内をウロウロしていると、私の酒飲み仲間が声をかけてくれました。「田酒」「豊盃」「早瀬浦」「黒牛」と銘酒を次々と飲み干し、二次会へとくり出しました。その後の記憶は・・・

『こぽこぽ、珈琲』(阿川佐和子ほか・著/河出書房新社)

『こぽこぽ、珈琲』(阿川佐和子ほか・著/河出書房新社)を読みました。まずは出版社の紹介文を引きます。

珠玉の珈琲エッセイ31篇を収録したおいしい文藝シリーズ第11弾。コーヒーを淹れる音まで感じられるひとときをお愉しみください。

目次
コーヒー談義(野呂邦暢)
コーヒー革命(湊かなえ)
古ヒー(阿川佐和子)
コーヒーとフィルトル(小島政二郎)
一杯だけのコーヒーから(片岡義男)
コーヒー哲学序説(寺田寅彦)
コーヒーと私(清水幾太郎)
コーヒーと袴(永江朗)
一杯のコーヒーから(向田邦子)
コーヒー(佐野洋子)
ウィンナーコーヒー(星野博美)
ピッツ・バーグの美人――本場「アメリカン・コーヒー」の分量(草森紳一)
そしてまたエスプレッソのこと(よしもとばなな)
珈琲(塚本邦雄)
ラム入りコーヒーとおでん(村上春樹)
トルコ・コーヒー(團伊玖磨)
コーヒー(外山滋比古)
三時間の味(黒井千次)
カッフェー・オーレー・オーリ(滝沢敬一)
ウィンナ・コーヒーが飲みたくなったなあ(植草甚一)
可否茶館(内田百閒)
カフェー(吉田健一)
ランブル関口一郎、エイジングの果てのヴィンテージ(村松友視)
国立ロージナ茶房の日替りコーヒー(山口瞳)
極寒のコーヒー、灼熱のコーヒー(畑正憲)
ある喫茶店(常盤新平)
京の珈琲(柏井壽)
散歩のときちょっと珈琲を飲みたくなって(泉麻人)
喫茶店学――キサテノロジー(井上ひさし)
蝙蝠傘の使い方(種村季弘)
珈琲の白い花(森本哲郎)

 

 

  31人の達眼の士の目に映る珈琲のある日常。植草甚一、内田百閒、柏井壽、寺田寅彦常盤新平村上春樹吉田健一・・・。すごい顔ぶれです。珈琲にもエイジングがあるのだとか。やはり「おいしい」というのはこれと決まったものではなく複雑に積み重ねたものやちょっとしたゆらぎなのだな。家で飲む珈琲が一番おいしいと感じる幸せ、朝起き抜けのベッドで飲む珈琲の幸せ、寒い冬にラム入り珈琲を飲む幸せ、神田神保町でお気に入りの古本を読みながら飲む珈琲の幸せ。ほっこり温まった。1篇を除きすべてに満足。H.I氏だけはいただけない。

 

むつ市リサイクル燃料貯蔵施設(RFS)、むつ科学技術館、ねぶたの家「ワ・ラッセ」

 姫路経営者協会産業ツーリズム2日目。

 昨夜はむつ市内の居酒屋を探索した。御酒をたくさんいただいた。しかし寝覚めは爽やか。飲む酒を純米酒とスピリッツに限っていれば、そうそう翌日にまで残らないものだ。

 さて、今日は原子燃料再処理施設見学ツアーの2日目。まず最初はむつ市リサイクル燃料貯蔵施設(RFS)の見学。施設の写真はNGですが、ものすごく堅固なものでした。オーバースペックだと思うものの、原子力に対して神経質な我が国ではやむを得ないところか。

 続いて関根浜港にある「むつ科学技術館」を見学。こちらでは陸奥に搭載されていた原子炉が密閉管理されたかたちで展示されている。

 昼食は「ろっかぽっか」でいただきました。ここは日本原燃電気事業連合会が共同で建設し六ヶ所村に寄贈したスパ施設だとか。『樹海に浮かぶ飛行船』をイメージした建物。となりには六ヶ所村特産の長芋を使って焼酎を造る「六趣酒造工房」がある。一本買いました。

 六ヶ所村見学はここまで。せっかく青森に来たのだからねぶたを観たい。ねぶたの家「ワ・ラッセ」を見学。素晴らしい。

 後は帰るだけ。青森空港で飛行機搭乗までなごりの酒。酒はもちろん青森の「田酒」と「作田」。

津軽塗ぐい呑みを土産に買いました。

本州最果ての地むつ市居酒屋紀行(くるまざ、武田屋)

「むつグランドホテル」で夕食とともに御酒をたんといただいたあと、むつ市の居酒屋を探索すべく出かけた。居酒屋があるエリアは田名部神社周辺。ホテルからタクシーで10分とかからないところである。

 まず目を付けたのは「くるまざ」。カウンター中心の店で、店内はジャズが流れておりリラックスして飲める。1杯目の酒は「南」。青森に来て高知の酒を頼まなくてもと思うが、好きな銘柄なので口が滑ってしまった。2杯目からは「カネタ斬」「菊の井」と地元の酒を頼む。「カネタ斬」はキリッとした男酒。「菊の井」は辛口であっても滑らかさがあるやさしい味。「カネタ斬」を燗でも頼んでみたが、冷やに比べて膨らみが出て旨い。燗上がりする酒です。アテは肉味噌胡瓜とホッケ。ホッケはさかなへんに花と書いてありました。ホッケの味は脂が控えめでサッパリ上品な味。大きさも中ぶり。おそらく真ホッケだろう。縞ホッケだともっと大ぶりで脂っこいものです。胡瓜に添えられた肉味噌を旨いと褒めたらサービスで小皿に盛って出してくれました。おかげで2合ばかり余分に飲んでしまった。

 ホテルで酒を飲み、「くるまざ」でもたんと酒をいただいたが、これで帰るのはもったいない。もう一軒行こうと近くを探索。3分ばかり歩いたところに「武田屋」という居酒屋を発見。エントランスの階段に貼ってある酒瓶のラベルを観ただけで日本酒愛が伝わってくる。

 この居酒屋の北約100mにある酒蔵・関乃井酒造に敬意を表して「関乃井 純米酒 おしまこ美人」を冷やでやる。店主にネーミングについて尋ねると「おしま」という名前の美しい娘が盆踊りの輪の中にいて、殿様が大いに喜んだという下北半島の言い伝えから来ているとのこと。この酒は下北産米が豊作の時だけ醸されるという縁起のよい酒。地元でなければめったに飲めない。アテに「なめろう」と「みそ貝焼き」を注文。「なめろう」は鮮度がよいのだろう。臭みが少なく、控えめの味噌味が魚の旨みを引き出している。「みそ貝焼き」はメニューの一番上に書いてあるだけに文句なしの旨さ。酒のアテに最高である。2杯目の酒は八戸の銘酒「陸奥八仙 おりがらみ」。やわらかい口当たり、上品な甘みのよい酒です。これは何杯でもいける。旨いアテに旨い酒。お店も中の良さそうな店主夫婦が切り盛りしている。この居酒屋は良いです。もう一度下北を訪れることがあれば、必ず再訪します。