佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

小晦日

 このところ毎年、小晦日は同じことを繰り返している気がする。

 今日中に年賀状を投函しなければと慌てて年賀状を作って印刷。TVはつまらない、特に年末年始の番組は腰の据わらないものが多くて視る気がしない。年賀状を印刷しながらYouTubeを視ることになる。小晦日になにか視るとなれば日本的なものがしっくりするというので落語などを視聴する。晦日の噺でいいのはやはり「芝浜」。この噺を聴くのも毎年のことだ。私は酒を好むので、晦日にこの噺を聴くのは私なりの心の戒めでもある。年賀状の印刷を終えたら郵便局に投函し、その後は酒解禁だ。

 酒は「冬の月 あらばしり 純米吟醸無濾過生酒」。この時季の楽しみです。米の旨みを凝縮したような濃醇な酒。日本酒本来の甘みを感じる。香りはフレッシュな果物を思わせる。何だろう。桃かな。アテは一の傳の「中トロうまとろ煮」。つれ合いが作ってくれた粉ふきいももうまい。

 夜は本の整理。床に平積みしていた既読本を作家順に本棚に整理。読みたいと思って買い置いた積読本もとりあえず本棚へ収める。この作業が終わった頃には日付が変わり大晦日。

 毎年あいかわらずの小晦日です。 

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YouTubeで落語 Vol.029 『王子の幇間(たいこ)』

『新版 落語手帖』(矢野誠一・著/講談社)に紹介された274席のうちの29席目は『王子の幇間』。八代目桂文楽で聴きます。静止画、音声のみです。

 いけ好かないヤツをギャフンといわせてやりたいというのは、今も昔も同じ。大抵は胸のすく思いをするものだが、この噺についてはそれほどでもない。面白みもさほど感じない。幇間という者がもっと身近であった時代なら、あるいはもっと楽しめたか。

 

 

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新版・落語手帖

新版・落語手帖

 

 

YouTubeで落語 Vol.028 『王子の狐』(別名『高倉狐』)

 『新版 落語手帖』(矢野誠一・著/講談社)に紹介された274席のうちの28席目は『王子の狐』。別名『高倉狐』。五代目・柳家小さん師匠で聴きます。小さん師匠、見かけはどちらかといえば狸です。まあ風貌に険がなくてこうした話にはかえって良いでしょう。

 昔から狐や狸は人間を化かすという。この噺は狐が若い女に化けるところを見かけた経師屋の由さんが、逆に狐を化かしてやろうと料理屋に連れ込んで散々飲み食いして泊まったあげくとんずらするというもの。

 考えてみれば狐や狸が化かすなんてのはカワイイ話で、やっぱり一番コワイのは人間ですな。

 

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永井一正ポスター展・図録(姫路市立美術館:編)

 姫路市立美術館において11月12日から12月24日まで開催している「永井一正ポスター展」の図録を読みました。

 デザインする側とデザインを受け使う側にある共通した感覚。それは宇宙の法則あるいは摂理であり、地球の生態系としてあらゆる自然、生物に共通している。そしてそれは神秘的で美しい。そうした法則、摂理を「かたち」にしたものがデザインだという永井先生のお考えを聞いたとき、ああデザインとはそういうものかと腑に落ちた。512点のポスターを一つ一つ観るたび、自分の中にあるなにかが呼び起こされる気がするのは私だけか。いやそうではあるまい。永井先生が見つけられたなにかを感じるために頁をめくり続けた。

FREUNDLIEBのパンとミネストローネ

 知人のTさんからちょっと早いクリスマスプレゼント(FREUNDLIEBのパンと菓子)をいただきました。

 ドイツ風のハード系パンに合うのはやさしい味のミネストローネでしょう。

 朝からコトコト煮込んで作りました。使った野菜は聖護院大根、ブラウンえのき、ニンニク、人参、タマネギ、ジャガイモ、トマト。あったまるな~~!

 早摘みオリーヴのバージンオイルを合わせるとGood!

睡龍・生酛のどぶ(久保本家酒造)

本日の一献は奈良県は久保本家酒造の醸した「睡龍」と「生酛のどぶ」。

今日は鍋で。

まずは「睡龍」。これは生酛づくりの純米吟醸酒

裏のラベルをみると赤字で「22BY」と刻んである。平成22年に完全発酵の生酛づくりで仕込んだ後、蔵でじっくり熟成させて、今年12月にボトリングされた由。口あたりは柔らかく、ひねてはいますがサッパリとした辛口。ぬる燗にして良し。味わいがふくよかにふくらみます。

続いて「生酛のどぶ」。

粗越ししてもろみの白濁が残った酒。このにごりが「どぶ」の名の由来であろう。ラベルに刻んだ日本酒度+13のとおり超辛口。にごり酒とは思えない鮮烈なキレ。これも燗が良い。

どちらも食中酒として抜群にうまい。日本酒はこうでなくてはいかんと改めて感じた次第。