佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『螺鈿迷宮 / 海堂尊(著) 』(角川文庫)

螺鈿迷宮』を読みました。

 

海堂尊氏の作品でお馴染みロジカルモンスター・白鳥と氷姫・姫宮が登場するが今回は宝島社文庫ではなく角川文庫刊。いつものように軽いタッチで楽しませながら医療現場の厳しい現実を浮き彫りにしていく。しかし、田口・白鳥シリーズ「チーム・バチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」「ジェネラル・ルージュの凱旋」に比べるといささか暗い。特に「ジェネラル・ルージュの凱旋」を読んだあとすぐに読んだだけに本書の重苦しさにちょっと嫌気がさした感は否めない。テーマに終末医療の問題を持ってきただけにやむを得ないところもあるのだが。また、殺人が多すぎるのもいただけない。