佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

天満天神繁昌亭と『天神 暮六ツ』の夜

2023/05/31

 今夜は呑み友の露の紫さんの番組「とりどり男紫・其の七(やられっぱなしの男噺)」が天満天神繁昌亭であるというので大阪まで遠征した。

 番組は次のとおり。

  • 犬の目  /  月亭遊真
  • 眼鏡屋盗人  /  露の紫
  • 崇徳院  / 桂吉弥
     ―― 中入り ――
  • トーク 《わたしのやられた事件簿》 / 吉弥、紫、優々
  • 鼻ねじ  /  桂優々
  • 船弁慶  /  露の紫

 紫さんの「眼鏡屋盗人」はドジな盗人が眼鏡屋に盗みに入ろうとしたが、店を一人で留守番していた小僧さんに翻弄される噺。映画のホームアローンのようなほほえましく罪のない噺。もう一席の「船弁慶」はいつも人のお供ばかりしているので弁慶と呼ばれている喜六(キィやん)が船遊びに誘われる。日頃からカミさんの尻に敷かれているキィやんは前に喧嘩の仲裁をしたことへのお礼の席に誘われていると嘘をついて出かける。たまたま近所の女と浪速橋まで涼みに出たお松はそこですっかり酔っぱらい船の舳先で源平踊りに興じているキィやんをみつけ、船に乗り込んで大立まわりを演ずるという噺。聴きどころは近所で「雀のお松」「雷お松」との異名をとるほどに気丈でよくしゃべるカミさんの尻に敷かれ頭の上がらないキィやんだが、実はそんなお松にまんざらでもないところ。まさにやられっぱなしの男噺です。紫さんの演ずるお松はなかなかのはまり役でした。

 中入り前の吉弥さんの「崇徳院」が聴けたのも良かった。「崇徳院」は私の大好きな噺のひとつです。

 落語を楽しんだあとは『天神 暮六ツ』で飲んだ。こちらの料理は日本酒に合うものばかりでうまい。カウンターだけの店で大将と酒談義に興じながら飲むスタイルや良し。大将おすすめの酒は有名なものだけでなく初めて飲むものも多くなかなかのもの。あれこれ飲みくらべいくら吞んだかわからないほどたくさんいただいた。日付が変わる頃まで飲み、大満足で店をあとにした。