- 作者:C.D.B. ブライアン
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 新書
フィッツジェラルド「華麗なるギャツビィー」ファンならではの本。
訳者の思い入れもひとしおだ。
しかし、物語としての面白味は、はっきり言ってない。
作中の主人公デスリフの科白を引用。
「でもあの本の中で僕がすきなのはギャツビィーじゃない。僕が好きなのはあの夏の気分なんだ。その魔力であり、そのスタイルなんだ。ギャツビィーの科白にあるじゃないか、『もしあの男がデトロイトを小都市って考えているとしたら、彼は我々にとっては無用の人物だ』ってね。ねえ、こんな素敵な科白ってないぜ。それからデイジーの家の描写やら、ギャツビィーのパーティーの描写やらも好きだ。本当によい文章だよ」
この夏、20年ぶりに「華麗なるギャツビィー」を読み直してみるか。