ウェルズの欧州紀行 (不公平 at ヒースロー空港)
オーストリアには、ヒースロー空港とミュンヘン空港を経由してやってきた。
ヒースロー空港での出入国検査は成田より厳しい。
手荷物検査の時「靴を脱げ」と言われる。
「なに? 靴を脱がせるなら、ゴザぐらい敷けや」と思いながら、
それを英語にすること能わず、ただもう唯々諾々と靴を脱ぐ。
「上着を脱げ」と言われれば「イエス、イエス」と肯き、言われたとおりにする。
絶えずIRAなどのテロと戦ってきた国ならばさもありなんと思っていた。
無事、検査を通過し、「靴を脱がすなら、せめて靴ベラぐらい用意せんかい!」
と日本語で悪態をつきながらふと隣りのゲートに目をやると、な、な、なんと、
隣は靴を履いたまま通過している。
結局、成田より厳しいと言われる出入国検査も気まぐれか?
厳しいのか、いい加減なのか、よくわからない。
ヒースロー空港の出入国管理官に告ぐ。
君たちが日本に来たときに入国検査で「靴を脱げ」と言われるかどうかはわからない。
しかし、君たちは日本の座敷に上がるとき、言われなくても靴を脱ぎなさい。
あばよ!