お騒がせなクリスマス
「小人を見に行きたい」
「最近じゃ、小さい人たちっていうのよ。小人っていうのは口にしちゃだめなの」
「ちぇっ、その口にしちゃだめっていうのにはついていけないね。だいたいあたしは、自分のことをなんて呼ぶのかもわからないんだから。黒人って呼ばれたかと思えば、次はアフリカ系アメリカ人。それから有色人。こういうルールはいったいどこのどいつが決めてるんだい?」
『お騒がせなクリスマス(VISIONS OF SUGAR PLUMS)』(ジャネット・イヴァノヴィッチ:著/扶桑社ミステリー)を読みました。<バウンティー・ハンター>ステファニー・プラム・シリーズの番外編です。今年のクリスマスにはこれを読もうと温存していた一冊です。ちょっと時季を逸した感は否めませんが取り敢えず年内には読めました。ステファニー・プラム・シリーズは一応ミステリーと位置づけられるが、本書はファンタジーに分類すべきかもしれない。
裏表紙の紹介文を引きます。
今年のクリスマスは、悪い冗談としか思えない―“サンディ・クローズ”という名の法廷未出頭者を追いかけるのに忙しく、ツリーやプレゼントを買う暇もない。おまけに、自宅に突然見知らぬ男が現われて、あたしにつきまとうのだ。彼は幽霊?宇宙人?ディーゼルと名乗るこの男は、来訪の方法も目的も明かさずに、クローズ探しに奔走するあたしにつきまとう。さらに苛立たしいのは、彼が最高にイイ男だということだ!イヴァノヴィッチがファンの皆様に贈る「感動」のクリスマス特別編。
『お騒がせなクリスマス(VISIONS OF SUGAR PLUMS)』(ジャネット・イヴァノヴィッチ:著/扶桑社ミステリー)
ちなみに、この一冊はステファニー・プラム・シリーズをこよなく愛する読者へのイヴァノヴィッチ女史からのプレゼントであって、シリーズの1~8を読んでいる人向けの本である。いきなりこの本を読むことはお薦めしない。