『めがね』(DVD)を観ました。
旅の目的は何か? いや、そもそも旅に目的など必要なのか?
南の島にプロペラ機でやって来たタエコは「観光するのにどこか良いところは?」と尋ねるが、旅館の主人は「ここには観光をするようなところは何もない」と答える。「じゃあ、ここに来る人は何をしに来るのですか?」と尋ね直すと、「……、たそがれる……?」と答えが返ってきた。
生きていれば何かをしなければならないのか? 時間は有意義に過ごさなければならないのか? この映画を観ているとそんな、思いもしない疑問が脳裏をよぎる。
年始めの正月休みを慌ただしく過ごし、この三連休も二日間を仕事をして過ごした私に贅沢な二時間を与えてくれた映画でした。永遠に続きそうな心地よさ。二時間が一日くらいの長さに感じられました。
でも夢はいつか醒めます。
「旅は思いつきで始まりますが、永遠には続かないものですよ。」
映画の中のこの台詞に私は現実にひきもどされました。
ああ、旅に出たい。
音楽 金子隆博
主題歌 「めがね」大貫妙子
配給 日活
公開 2007年9月22日
上映時間 106分
<キャスト>
タエコ:小林聡美
ハルナ:市川実日子
ヨモギ:加瀬亮
ユージ:光石研
サクラ:もたいまさこ
おばさん:橘ユキコ
おじさん:中武吉
女性:荒井春代
氷屋:吉永賢
少女:里見真利奈
森下:薬師丸ひろ子
犬のコージ:ケン