佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

播磨灘物語(四)

播磨灘物語(四)』(司馬遼太郎・著/講談社文庫)を読みました。

 

 

いよいよ中国大返し備中高松城水攻めの最中に本能寺の変の急報をうけ、「どうしてあれだけの短期間で山崎までとって返すことができたのか?」という謎に対する司馬氏流の解釈と運命のいたずらのなす物語に興奮した。そして、権力者の猜疑心の深さを知るや、己を水の如く処す官兵衛の知慮に唸った。「臣ハソレ中才ノミ」と言い放つ官兵衛の聊か口惜しくも恬淡とした態度がクールでした。一昨日は高台にあるJR赤穂線西片上駅から町を見下ろしながら、暫し、中国大返しのロマンに酔いました。幸せなひとときでした。