2024/05/08
今日は午後から神戸でのお役目を果たす。明日もお昼から神戸で会議がある。家に帰って出直すのも大儀だ。ホテルに泊まることにした。となれば夕食は居酒屋。前に訪問して気に入った『味工房 さくら亭』を再訪した。
ここはなかなか良い日本酒を置いている。ただメニューに銘柄の記載がないので、大将に好みを伝えて選んでもらうことになる。とりあえず最初は東北の酒をお願いして、後はお任せにした。肴はおすすめメニューと定番メニューに目を通して、はじめから〆まで戦略を立てる。真っ先に目にとまったのは「水なすの浅漬け」。私の大好物である。そしてこの時季、やはりかつおは外せない。「お造り三種盛り(鰆、蛸、かつお)」にするか「かつおと新玉ねぎのガーリックステーキ」にするか迷ったが、まずはあっさりと造りがよろしかろうと考えた。お腹がすいているので「ポテトサラダ(カレー風味)」を入れる。その後はガッツリ「和牛ミスジ肉炙り(わさび醤油)」。〆は「韓国風のり巻き」と決めた。我ながらなかなか良い構成ではないかと自画自讃。まずはじめは「水なすの浅漬け」と「お造り三種盛り」を注文。あとは時間をおいて順番に注文していくことにした。そうするとその都度大将が酒を選んで出してくれるはずだ。
肴を決めてしまえば、あとはゆったりと本を読みながら酒と肴を楽しむ。本は『私たちの金曜日』(角川文庫)。働く女性を描いた短編7作品のアンソロジー。作者は山本文緒、田辺聖子、綿矢りさ、恩田陸、桐野夏生、津村記久子、有川ひろという豪華な女流作家。やはり田辺聖子はすごい。恩田陸も読ませる。初めて読んだ津村記久子がなかなか良かった。デビュー作にして太宰治賞を受賞したという『君は永遠にそいつらより若い』を読んでみようと決める。最後に収録された有川ひろが甘かった。それもとろけてしまいそうなほどの激甘。まさに有川さんらしいテイスト。有川ひろと言えば「恋愛」と「ミリタリー」。あっ、いかん。我が国において「ミリタリー」と言ってはいかんのであった。この恋愛もののとろける甘さは奇しくも今日の食事のデザートになった。