佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『鴨川ホルモー / 万城目 学(著)』 (角川文庫)

殴られたお礼は返さねばならない。
男としての、これは大事なけじめだ。


死せる孔明、生ける仲達を走らす


 万城目学氏の小説、鴨川ホルモー (角川文庫)を読みました。

 2006年7月30日、NHKの「週間ブックレビュー」で紹介され、「よみたいっ!」と思いながら、ひたすら文庫化を待った日々。思えばこの日を待ち焦がれていた。先月25日に文庫が発売されたものを、ぶらっと立ち寄った本屋で発見。待ちかねたぞ「鴨川ホルモー」!!!。えらく待たせやがって!このっ!このっ!このっ!

 背表紙の紹介文を引きます。


 このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祗園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒濤の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、基盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり!!



 これはすごい。最高のエンターテイメントです。読み始めたらもう面白くて本を手放すことが出来ません。ある程度読み進むとどんな結末になるか、おおかたの予想がつきます。その予想に間違い無し。しかし、予想どおりの結末に不満はありません。ハートウォーミングな話には予想どおりのハッピーエンドが似合います。そして、たとえ予想どおりであっても胸は熱く、感動にうち震えます。生まれ変わったら京大に行く。何が何でも京大に行く。一浪、二浪、三浪しても行く。そんな気持ちになるほど、この小説はイイ。


 ちなみに本作は映画化され4月18日全国ロードショー予定。映画HPはこちら。

http://www.horumo.jp/index.html