夕方から飲みはじめました。
香住鶴の辛口熟成酒です。
「寿一郎」とは、蔵元福本家が明治時代から襲名していた当主の名だそうです。
辛口を謳った酒にありがちな淡麗とは違い、しっかりとした酒ですね。
ワインを表する言葉で表現するとボディのしっかりしたといったところでしょうか。
アルコールも強くなかなかの剛のものです。
濃厚で複雑な旨味を強めの酸で厭味のない味にしたバランスは素晴らしいのひとこと。
ガツンとくる強さと辛味、深みのある味わい、飲み下した後口の良さ、それぞれが同居する。
これで2,100円とは……、たとえるなら「給料安いけど出来るヤツ」です。
飲みやすくまとめようなどと小賢しいことは考えず、
堂々と酒の本道を行く酒と言わせていただきます。
覚えておいて来年も買おうと思います。