佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

ウェルズの居酒屋紀行 Vol.012 『多可能』 -2011/09/29-

静岡駅から歩いて5分ほどのところに目指す店はあった。白地ののれんに「大衆酒場 多可能」の文字。太田和彦氏の推奨する「日本100名居酒屋」の一つである。創業は大正12年というから、大衆酒場として地元の人に永く愛されている店のようだ。

のれんをくぐると酒場の活気がドーンと伝わってくる。満席と見えたがカウンターに1席だけ空きがあった。カウンターにたかっている客が左右に少しずつ体をずらしスペースを空けてくれた。隣に座ったおじさんが、「良いタイミングでしたね。今さっき、席が空いたばっかりですよ」と言ってくれた。希有な幸運に恵まれたようだ。お隣のお隣の夫婦連れは3回足を運んだが満席で4回目にしてやっと入れたらしい。実際に生ビールを飲んでいる間に10組ちかい客が訪れては「すみません。今満席です」と断られている。日頃の行いの良い私はもうここしかないというグッド・タイミングでのれんをくぐったらしい。

生ビールをグイとジョッキであおった後、「桜えび天」を頼んだ。静岡に来てこれを食べない手は無い。酒は「萩錦・純米吟醸」にした。からりと揚がった桜えびが口の中でサクサクと崩れると香ばしさが鼻腔をくすぐる。しみじみウマイ。

 

 

お次のアテは「生いわし」。こういうものを出してくれる酒場はイイ。何度でも訪れたくなるというものだ。

 

 

お次は「生しらす」。 あぁ~、滋味が口中に広がる。絶品です。幸せです。

酒は「萩錦」の燗酒にかえました。

 

 

カウンター越しにみえる時計が目に入る。長っ尻せずに他のお客さんに席を譲ってやれと言っているようだ。そろそろホテルにチェックインした方がよい時間でもある。〆に「おかかのおにぎり」と「しじみの味噌汁」を注文。おいしい味噌を使っていました。

 

 

 

また来たい店です。しかし、席が空く暇がないほど客が店を覗いていく。よほど運がないと入れないかも知れない。16:30開店というから、その時間帯に来たほうが良さそうだ。