佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

悪夢の商店街

『悪夢の商店街』(木下半太/著・幻冬舎文庫)を読みました。

 

 

 

裏表紙の紹介文を引きます。


 

美人結婚詐欺師の世良公子が凄腕詐欺師に命じられたのは、さびれた商店街の豆腐屋の息子と結婚すること。詐欺師は億単位の金しか狙わない。ということは、こんな街に大金が隠されている!?公子は大金を横取りしようとするが、味方は五歳の甥だけ。そこに、ヤクザと女子高生ペテン師が参戦し、果てしない騙し合いが繰り広げられる。痛快サスペンス。


 

 

主人公の公子(通称ハム子)は結婚詐欺師、生まれて間もなく公衆便所に捨てられていたから公子と名付けられた。孤児院で一緒に育った希凛、彼女は動物園のキリンの檻の外に捨てられていた。その息子の名は象。その三人が世界的謀略?に巻き込まれピンチに! おまけにギターを弾かせれば布袋よりはうまいと豪語するやくざ、女子高生ペテン師(『悪夢のドライブ』にも登場したかな?)と強烈なキャラが次々と登場して、笑いあり涙ありのドタバタ人情劇を作り上げる。

相変わらずこのシリーズは楽しい。バカみたいに楽しい。読み始めるなり物語にぐいぐい引き込まれ、大団円まで一気読み。深い感動をおぼえる類の本ではない。主人公にそれなりの感情移入をしながら、はらはらドキドキを楽しむ。読後感は遊園地で思い切り遊んだ一日の終わりに「あー楽しかった」と呟く感じに似ている。半太氏の小説、大好きです。

次は最新刊『悪夢のクローゼット』だ。今日は本屋へ行こう。