佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

晴れた日は図書館へいこう

 私は、本が好きだ。本の中身はもちろん、本の重さも、紙のにおいも大好きだ。

 もちろん、読書以外にも楽しいことはたくさんある。だけど、仲良しの麻紀ちゃんが、ロールプレイングゲームを一か月かけてクリアしたなんて話を聞くと、

「一か月もあったら、本が何冊読めるだろう」

 などと考えてしまう。麻紀ちゃんは「変わってる」っていうけど、わたしには、本にはまらないことのほうが不思議だった。

                                 (本書P17~18より)

 

 

『晴れた日は図書館へいこう』(緑川聖司・著/ポプラ文庫ピュアフル)を読みました。

 

まずは出版社の紹介文を引きます。

 


茅野しおりの日課は、憧れのいとこ、美弥子さんが司書をしている雲峰市立図書館へ通うこと。
そこでは、日々、本にまつわるちょっと変わった事件が起きている。
六十年前に貸し出された本を返しにきた少年、次々と行方不明になる本に隠された秘密……
本と図書館を愛するすべての人に贈る、とっておきの“日常の謎"。
知る人ぞ知るミステリーの名作が、書き下ろしを加えて待望の文庫化。


 

 

人には好もしい面と忌むべき面がある。意地悪だったり、嫉妬深かったり、卑劣だったり、時に残虐ですらある。でも、好もしい面もあるのだ。この本は人の中にある好もしい面が確かなものだ感じさせてくれる。読む人を幸せにする本といえば良いのだろうか。私にとってそうした本はたとえば次のようなものだ。北村薫「円紫さんとわたし」シリーズ、坂木司『和菓子のアン』、山本幸久『ある日、アヒルバス』『幸福ロケット』、藤野恵美『ハルさん』、ロバート・F・ヤング『ピーナツバター作戦』etc.・・・私はこうした本が大好きだ。