佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『木曜日にはココアを』(青山美智子:著/宝島社文庫)を読みました。

『木曜日にはココアを』(青山美智子:著/宝島社文庫)を読みました。ここしばらく、カフェものが続いています。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。そのカフェで出された一杯のココアから始まる、東京とシドニーをつなぐ12色のストーリー。卵焼きを作る、ココアを頼む、ネイルを落とし忘れる…。小さな出来事がつながって、最後はひとりの命を救う―。あなたの心も救われるやさしい物語。

 

木曜日にはココアを (宝島社文庫)

木曜日にはココアを (宝島社文庫)

 

 

 

 人には奇蹟の瞬間がある。オリンピックで金メダルを取ったり、ノーベル賞を受賞したりといった輝かしい出来事ではないけれど、一生忘れることなく、なにかの時にふと思い出す幸せな瞬間がそれだ。そう今日のような小春日和の午後、開け放った窓からの景色を眺めながらココアを飲んでいるようなときに、ふと記憶を呼び覚ます甘く温かな瞬間がきっとある。
 溢れる思いをさりげないひと言に込めて言うことしかできないほど小さな勇気しかないけれど、周りの人を思いやる真心を持って生きていればいつか奇蹟は起きる。心地よい予定調和に満足して本を閉じました。思いのほかお熱いので、お気をつけください。