佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

ジョウビタキが遊びに来た

今日は暖かく天気がよいので庭に面した窓を開けて本を読んでおりました。

ふと庭に目をやるとジョウビタキが遊びに来ていました。

色が淡いですね。メスだと思います。

 

https://www.instagram.com/p/B9-v9pfpLmB/

我が家に遊びに来た野鳥。今日はジョウビタキが遊びに来ました。#野鳥#ジョウビタキ#庭の鳥

 

f:id:Jhon_Wells:20200321105113j:plain

 

明石魚の棚『酒道場』

2020/03/20

 

 久々に大学時代の下宿仲間が寄り集まることになった。場所は明石。夕方に待ち合わせである。

 JRがコロナウィルスの影響で間引き運転するのではないかと思い早めに家を出た。ところが在来線は通常どおり動いていた。Googleマップで列車時間を調べたときに「新型コロナウイルス感染症対策の影響で一部列車に運休・区間運休等が発生しています」などと表示されたものだから慌ててしまったではないか。間引き運転は新幹線や特急列車などの話であったようだ。

 待ち合わせ時間にはたっぷり余裕があったのでまずは魚の棚に行った。観光客は激減しているのだろうが、ここだけは人でにぎわっていた。

 何にするか大いに迷ったがガシラと茎わかめを買った。ツバスやチヌ、舌平目、蛸なども安く全部買いたかったのだが、魚は鮮度が命。あれこれ買っても生臭くなり味が落ちたのではもったいない。ここは辛抱が肝心である。

 買い物を終えてもまだ2時間ばかり時間を潰す必要がある。『酒道場』で一杯やりながら本を読んで待ち合わせ時間まで過ごすことにした。大学時代に電車を途中下車して時々訪れた居酒屋である。駅前再開発で雰囲気が多少変わってしまったが、気取りのない大衆酒場であることに変わりはない。

 おばちゃんにとりあえず瓶ビールと「イカナゴ酢」をちょうだいと声をかけ椅子に腰掛ける。イカナゴは今が旬。今年も不漁でごく短期間しか穫れなかったようだ。残念なことである。新ものの釜揚げがうまい。ビールもうまい。居酒屋で飲みながらの読書ほど幸せなことはない。酒と本さえあれば何時間でも平気である。せっかく明石にきたのだからと「玉子焼き」も注文した。酒も地元の「來楽」をやった。

 

 夕刻に学生時代の仲間が顔をそろえた。居酒屋で酒を飲みながら昔の思い出話に花を咲かせた。話に夢中で写真は撮っていない。魚も料理もうまかったが、飲み放題セットの居酒屋である。写真を撮るほどのこともない。店の名もここには書かずに置く。

 すっかり酔って家に帰ったのだが、魚が古くなってはいけないので料理した。ガシラは煮つけに、茎わかめは佃煮にした。どちらも砂糖は入れず酒をたっぷり使ってあっさりと仕上げた。作り置いて食べるのは明日になってから。

 

 

 

『活版印刷三日月堂 庭のアルバム』(ほしおさなえ:著/ポプラ文庫)

活版印刷日月堂 庭のアルバム』(ほしおさなえ:著/ポプラ文庫)を読みました。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

 小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い。しかし三日月堂を続けていく中で、弓子自身も考えるところがあり…。転機を迎える、大好評シリーズ第三弾!ブクログ1位、読書メーター1位、第5回静岡書店大賞、第9回天竜文学賞、4冠!

 

 

  久しぶりにほしおさんの世界に帰ってきました。

 今年の年明けに第一巻『星たちの栞』と第二巻『海からの手紙』を読んだ。そのまま続きを読みたくも思ったが、最近話題の「葉村晶シリーズ」や海外物などの世界をさまよってしまい、あっという間に二ヶ月が経ってしまったのである。既に季節は春。活版印刷日月堂は再び私を春のように温かく迎え入れてくれた。三日月堂と弓子さんを巡って縁がつながり新しい物語が紡がれる。それは古い印刷所で起こる日常的な物語で、決して劇的なものではない。しかしそこにささやかではあるけれど奇蹟がある。真心が起こす小さな奇蹟が確かにそこにある。人と人が真心の信頼でつながっていく。三日月堂の物語はさらに続いていく。

 

大根と油揚げの和風カレー

本日の厨房男子。

朝餉に「大根と油揚げの和風カレー」を作りました。

シンプルで簡単な調理ですが、先に大根と油揚げの煮物としておいしい状態に仕上げ、その後でカレー香辛料で風味を付けるという工程を踏むので時間だけはかかっています。

上にオレガノをぱらりと効かせて。うまい。

『鉄道員(ぽっぽや)』(浅田次郎:著/集英社文庫)

鉄道員(ぽっぽや)』(浅田次郎:著/集英社文庫)を読みました。かなり前に読んだものだ。手元の本が2007年11月7日第23刷なので読んだのは2007年の暮れか2008年ごろのことに違いない。最近、本棚にある既読本を少しずつ会社の図書コーナーに寄贈しており、本書もそうしようと思ったのだがどうしてももう一度読みたくなった。再読であらすじを殆ど覚えているにもかかわらずボロボロ泣いてしまいました。

 出版社の紹介文を引きます。

娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。

映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。

日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。

第117回直木賞を受賞。

 

鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)

鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)

  • 作者:浅田 次郎
  • 発売日: 2000/03/17
  • メディア: 文庫
 

 

 秀逸なのは何と言っても「角筈にて」である。様々な人物の心情を描いて見事。涙ぼろぼろであった。泣けると言えば「ラブレター」も。そして「鉄道員(ぽっぽや」と「うらぼんえ」は泣けるだけでなく温かみと優しさが加わっている。「ろくでなしのサンタ」もじんわり温かい話。「悪魔」「伽羅」はブラックな話。活力満ち満ちた二十代三十代のころなら興を覚えたかもしれないが、還暦の身には少々辛い。そして短編集の最後を飾る「オリオン座からの招待状」のなんと味わい深いことか。

角筈にて」「鉄道員」「うらぼんえ」が死んだはずの人が蘇る奇蹟なら、「オリオン座からの招待状」は閉館する映画館が壊れてしまった夫婦の心の中に起こした奇蹟だ。それにしてもたくさん泣いた。物語の主人公たちの流す涙に比べて、私の涙のなんと眇たることか。