佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

陽だまりの彼女

陽だまりの彼女』(越谷オサム・著/新潮文庫)を読みました。

酒気帯びで本屋に行って衝動的に買った本です。

本屋に入るやいなや、まず、黄色い表紙に女の子のイラストが目に飛び込んできました。

西島大介さんのイラスト。これです。

 

 

 

つづいて本屋さんの宣伝文句がこれ。

 

女子が男子に読んでほしい恋愛小説№1!

 

本の帯に書かれたコピーがこれ。

 

それは一世一代の恋(うそ)だった。

 

「一世一代の恋」とな。しかも「恋」を「うそ」と読ませるのか。

否応なしに興味を惹かれるではないですか。しかもその時私は酒気を帯びていた。もう私を恋愛相手と見てくれる女子など一人もいないオジサンなのだという冷静な判断などできるはずもなく、誘惑に駆られるまま思わず手に取ってしまった。最近の出版業者と本屋は商売上手です。

 

裏表紙の紹介文を引きます。


幼馴染みと十年ぶりに再会した俺。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げていた。でも彼女、俺には計り知れない過去を抱えているようで―その秘密を知ったとき、恋は前代未聞のハッピーエンドへと走りはじめる!誰かを好きになる素敵な瞬間と、同じくらいの切なさもすべてつまった完全無欠の恋愛小説。


 

 もうすぐ齢52を数えるオジサンの言うことではないのですが、実は私、ラブストーリーが大好きです。ハートウォーミングなものであればなおさらです。一年ほど前、有川浩さんの本を読みふけったのもこの性癖の為せる技です。二十歳代前半の独身女性社員と有川浩談義にふけったのも、今思えば汗顔の至りです。

 そのような私がですから、この小説を読み始めるや否や本を手放すことができなくなりました。仕事の合間を縫ってむさぼるように読みました。バス、電車での移動時間は没頭です。私はこの小説が後世に残る名作だとは思いません。映画で言えば「ノッティングヒルの恋人」「ラブソングができるまで」といったところ。(どちらもヒュー・グラントが主演ですが、私が彼に似ているなどと思い上がっているわけではありませんので念のため) どちらの映画も玄人筋の評価は高くない。中身のないベタ甘の映画というのが通り相場だと思います。それでも良いではないですか。すてきな物語です。それで十分だと思います。

 

小説中、素敵な彼女が口ずさむ曲は、ビーチ・ボーイズ 『素敵なじゃないか』です。

YouTubeをアップしておきます。