佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

トレイン イロ

私はいわゆる、ガチな鉄ちゃんではないので、

各車体、各鉄道会社の詳細まで事細かに、

重箱の隅まで把握している訳ではありませんが、

各車体の「色」「パターン」については、

強い思い入れがあります。

 

それぞれの車体につけている「一言」は、

私の思いを凝縮した一行です。

                       (本書「おわりに」より)

 

 

『トレイン イロ』(下東史明・著/朝日出版社)を読みました。

と、いうより視ましたというほうがいいかもしれません。

 

まずは出版社の紹介文を引きます。


鉄道のカラダは、こんなにもイロかった。日本全国の鉄道から選りすぐりの車両デザインを凝縮して閉じ込めました。全ページフルカラー、洗練されたデザインで、気になるあの車両を美しく再現。これはまるで鉄道のファッションショー。個々に付されたオリジナルのコピーが「鉄ゴコロ」をくすぐる、今までにない鉄道のビジュアル・ブック!■日本全国から選りすぐりの鉄道のカラーリングをデザイン函館市電8100/小田急50000/のと鉄道NT200/真岡鉄道モオカ14/阪神8000/長崎鉄道1051/新幹線E926/北大阪急行8000/JR東日本E655/名鉄2000/土佐電鉄200/東京メトロ02/南海50000/JR九州キハ71/広島電鉄750/新幹線700/京急800/秩父鉄道1000……など、日本全国選りすぐりの鉄道のデザインが大胆にデフォルメされ、一堂に会する。オールカラーの美しい色合いで、「鉄道ってこんなにオシャレだったのか!」と誰もが目を見張る鮮烈なデザイン。ありそうでなかった、「コロンブスの卵」。■現役のコピーライター&デザイナーが完全プロデュース!大手広告会社で活躍中の新進気鋭、受賞多数のコピーライター&デザイナーが、従来の「鉄ヲタ」のイメージを刷新するため徹底的にこだわり抜いた「カッコイイ鉄道本」。眺めるだけで楽しめるから、鉄道ファンならずとも鑑賞・堪能・感嘆まちがいなし。コトバとデザインが想像をかきたて、イメージの旅へと誘う。 ■地図とエッセイもついています巻頭には「トレインマップ」として、本書で取り上げられている鉄道の分布が地域ごとに一目瞭然。巻末には著者書き下ろしの色彩をめぐるエッセイを掲載。ただ眺めるだけで、想像が膨らむ、旅に出たくなる、比類のない鉄道本。


 

トレインイロ

トレインイロ

  • 作者:下東 史明
  • 発売日: 2009/06/27
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

 私はいわゆる「鉄っちゃん」ではありません。でもそう言いながら、この本をお金を出して買った時点で鉄分過多なのは認めましょう。別にわたくし的には「鉄っちゃん」と呼ばれてもかまわないのです。これが仮に「ロリコン」であったり、「マザコン」というのなら少しは構うかもしれません。だってそれは何となく不健康ですから。では「鉄っちゃん」は健康なのでしょうか? 微妙です。しかし私はここでハッキリと己が立場を表明したい。「鉄っちゃん」は健全であると。

 誰の頭の中にもイメージの刷り込みというものはあるだろう。たとえば私の住んでいる町でバスのイメージといえばJRの線路から北はオレンジ、南はグリーンといったように。イメージの統合は多かれ少なかれあるもので、毎日の生活の中でいつのまにか親しみ深いものになっている。本書は全国の列車のボディカラーを北から南へと総カラーで見ていくことが出来る。こうしてみると色というものはその明暗や濃淡で様々だ。またその配色、線であればその太さ、ライナーかカーブかなどによってこれほど美しく趣深いものになるのだと感じ入る。パラパラと頁をめくりながら、それぞれに付された下東史明氏のひと言コメントを楽しむのもいとをかし。いや、イロをかしというべきか。