佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

下鴨神社納涼古本まつり

下鴨神社納涼古本まつりがある。

糺の森(ただすのもり)での古本市である。

私の敬愛する森見登美彦氏の名著『夜は短し歩けよ乙女』での名場面がこの古本市であった。主人公が黒髪の乙女に会いたい一心でこの市に出かける。黒髪の乙女は昔手放した絵本「ラ・タ・タ・タム」を探し求めている。主人公は黒髪の乙女のためになんとかその本を手に入れようとする。そこに古本の神様が現れて・・・

とにかく、この小説を読んで以来、私はいつかこの古本市に行こうと心に決めていたのだ。そう、黒髪の乙女を捜し求めて。そして古本の神様に巡り会いたくて。ひょっとしたら欲しいと思いながら中々手に入らない絶版本、ロバート・F・ヤングの『たんぽぽ娘』に巡り会えるのではないか、などと夢みたいな事を考えながら出かけたのだ。

出発は15日の朝。天気が荒れていたのでJRで京都まで行くつもりであった。しかし、前日の豪雨の影響で新快速が大阪止めで、京都行きに乗り換えてくれとのこと。その京都行きは超満員である。大きな輪行袋を持って満員の電車に乗るのは気が引ける。仕方なく大阪から自転車で京都に向かうことにした。

二日間の走行ルートはこのとおり。

 

あこがれの下鴨神社古本まつり。

 

 

 

 

 

夕方まで夢見心地で糺の森を彷徨ったが、黒髪の乙女とはめぐり逢えず。古本の神様も現れなかった。希少本『たんぽぽ娘』があるはずもなく・・・

しかし私は大満足であった。

 

ホテルを三条河原町通りにとった。先斗町錦市場がすぐ近くという絶好のロケーションである。夜は「めなみ」と「京都サンボア」で酒を呑むのだ。あくまで下鴨神社古本まつりが目的の旅であるが、古本まつりは夕方で終わるのだ。仕方がないのだ。京の街を夜更けになるまで彷徨ったのだ。どこまでが現実でどこからが夢なのか判らないのだ。怪しい写真が残っているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

明けて16日。目が覚めると晴天である。7時にホテルを出て、鴨川河川敷を北上した。暑くなりそうなので川をひたすら遡ってみようと考えたのである。

 

先に見えるは鴨川デルタ。帰りに立ち寄ろうと決めた。

鴨川デルタは向かって左側に賀茂川、右側に高野川が流れる合流点である。ここでは鴨川ホルモーが開催されたという伝説がある。

 

賀茂川を溯る。

 

 

雲ヶ畑という山里に着いた。この辺りの気温はひんやりして気持ちが良い。

 

 

 

 

 

 

雲ヶ畑で折り返し、再び賀茂川を下る。

下りは川の東側の走ったので、当然の帰結として鴨川デルタに至る。

 

 

鴨川デルタで暫し読書などして休憩の後、叡山電鉄線を北に向かい一乗寺へ。

ここに私の大好きな本屋「恵文社一乗寺店」がある。

 

本を一冊購入。なかなか味のある本です。

 

 

本日の走行ルート

 

 

二日間のプロファイル。

大阪から記録して117㎞走っている。

自宅と姫路駅との間の往復が約40㎞あるので160㎞弱というところ。

自転車では一日の走行距離の目安(センチュリーライド)を二日間かけたことになるが、暑い中よく走った方だろう。疲れたーーー。