佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

武生『生蕎庵(ききょうあん)』で越前おろし蕎麦を食す

2022/12/19

 寒ブリが食べたい。富山の新酒も飲みたい。この時季、そうした思いが強くなる。ちょうど年内は全国旅行支援もある。高くないホテルならば割引とクーポン券を併せれば実質負担ほぼゼロで宿泊できる。ここは迷っている場合ではない。北陸では大雪が降っているらしいが行こう。今すぐ行こうと、特に予定のなかった19日、20日と一泊二日の旅に出た。

 昼頃、福井県にさしかかった。昼メシは越前おろし蕎麦しかあるまいと高速道路を武生ICで降り千原町の『生蕎庵(ききょうあん)』に向かった。

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 福井県は雪模様で寒さもひとしお。品書きを見て温かい蕎麦に若干心がうごいたが、いやいやここは「おろし蕎麦」しかあるまいと思った。おろしは辛味大根でお願いした。

 つめたく冷えた蕎麦は平打ち、粒が感じられるほどの粗挽き。素朴な趣ではあるが、けっしてぞんざいな作りではない。丁寧に打ってあるのが良くわかる。つゆは最初薄く感じられるほどあっさりしている。だからこそ蕎麦の香り、うまみが引き立つ。大根の辛味がツンときてたまらない。かつお節の風味もうれしい。蕎麦をたぐっていくうち、つゆの味がけっして薄いわけではなく、ちょうど良いことが分かった。蕎麦を食べ終えたあと、残ったつゆもすべて飲み干し、あたたかいそば湯でホッと癒やされた。いやはや、うまい蕎麦であった。勘定の時、店主がわざわざ出てきてあいさつをしてくれた。人柄がよく分かる。またリピートしたい店である。