ウェルズの日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

2017年5月の読書メーター

5月の読書メーター

読んだ本の数:14
読んだページ数:3526
ナイス数:591

 5月はいろいろ幅広く読んだ。ひとつは旅行や株式といった仕事関連。特に旅行は私がこれから勉強すべき分野でもある。もうひとつは好きな作家の小説。森見登美彦氏、原田マハ氏、有川浩氏の小説を読む時間は極上のものであった。

五足の靴 (岩波文庫)五足の靴 (岩波文庫)感想
明治40年(1907年)夏、東京新詩社の主宰の与謝野寛(鉄幹)とその門弟、北原白秋、平野万里、吉井勇、木下杢太郎の5人が一ヶ月にわたり九州旅行を旅した。「五足の靴」と名づけた旅の記録。翌年には北原、吉井、木下が東京新詩社と袂を分かっただけに、『明星』の放った最後の輝きと云えるかも知れない。それ以後、五足の靴が揃った事はなかっただろう。二度と見る事のない青春の輝きであったに違いない。
読了日:05月28日 著者:五人づれ


別冊Disocover Japan_TRAVEL 日本 味わいの名宿 (エイムック 3689 別冊Discover Japan_TRAVEL)別冊Disocover Japan_TRAVEL 日本 味わいの名宿 (エイムック 3689 別冊Discover Japan_TRAVEL)感想
部屋、風呂、庭、料理、頁を捲るごとに目に飛び込んでくる写真に、思わずため息が漏れる。早速、長野県松本市「旅館すぎもと」を予約した。他にも泊まりたい宿は数知れず、と云うより全て泊まりたいところばかり。生きているうちにどれだけ行くことが出来るだろう。まあ、本書でこのようにため息が出るような宿があると知り、そこを訪れることを夢見るだけでも幸せというもの。そのうえ何とかやりくりして実際に泊まることが出来れば、それ以上の僥倖はなく、無上の幸福感に浸れるに違いない。
読了日:05月27日 著者:


本日は、お日柄もよく (徳間文庫)本日は、お日柄もよく (徳間文庫)感想
エンターテインメントとして面白い。しかし深みがなく、少々薄っぺらな印象は否めない。薄っぺらなのは正雪だけでなく主人公・二ノ宮こと葉がスピーチライターとして参画した民衆党の政策の中身でもある。このあたり、先日読んだ『総理の夫』の感想とも共通するのだが、原田マハ氏の政治に対する立ち位置に起因するところだろう。政策に関しては全く賛同できない。残念な小説だ。
読了日:05月27日 著者:原田マハ


太陽の棘 (文春文庫)太陽の棘 (文春文庫)感想
淡々と進む話に、なんとなく哀しい結末を予感しながら読んだ。軍医・エドワードとニシムイ村に住むタイラ夫妻との友情、絵を通じた温かい交流が限りなく美しい。この世界は悲しみと不条理に満ちている。邪な野郎はどこにでもいる。それは沖縄に駐留するアメリカ兵にかぎったことではない。日本人にだってどうしようもないヤツはいるだろう。そうした者に出会ったとき、人間のどうしようもない醜さに暗澹たる気分になる。しかしそうしたときも、正道を護り不義をなさない人物の存在が、世の中捨てたもんじゃないと思わせてくれる。
読了日:05月20日 著者:原田 マハ


総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)感想
正直なところ、原田マハ氏の政策見解には異論反論が山ほどある。たとえば消費税増税は良しとして、複数税率はいかがなものか。脱原発政策も疑問。何よりも違和感があるのは凛子の政策の基本線が「徹底して社会的弱者や一般市民の目線に立ったもの」というところ。「社会的弱者や一般市民」を弱い側(守るべき存在)とし、財界や大企業を強い側(より社会的負担を強化して当然)としてとらえている。短絡的に過ぎる。世の中をそのように弱者と強者といったステロタイプでとらえた政策など決して役に立たないだろう。読み物としては面白いだけに残念。
読了日:05月18日 著者:原田マハ


夜は短し歩けよ乙女 銀幕篇劇場来場者特典 その2夜は短し歩けよ乙女 銀幕篇劇場来場者特典 その2感想
なんとステキな返事ではないか。私は彼女に天真爛漫という称号を贈りたい。いやそれでも足りない。純真無垢、無邪気、純情可憐という称号も付け加えさせていただきたい。磨きたての林檎のように元気な乙女、できたての蒸しパンのようにホカホカの乙女、古本市の神様だけでなく映画の神様にも愛される乙女を私も愛しております。先輩との映画デートがおたがいを知るための心の旅路になることを衷心よりお祈り申し上げます。なむなむ。
読了日:05月16日 著者:森見 登美彦


夜は短し歩けよ乙女 銀幕篇夜は短し歩けよ乙女 銀幕篇感想
僅か7頁しかない本です。小説としては短いが手紙としては決して短くはない。むしろ長いぐらいでしょう。「手紙のご用はなあに」と読んでみれば、「先輩」が「黒髪の乙女」を映画に誘いたいというだけのもの。それを回りくどく7頁もの分量で伝えるという迂遠な手段に無意味、徒労という言葉を添えておきたい。この手紙が「先輩」にとって骨折り損にならないことを祈るのみである。さて、「黒髪の乙女から」の返事を読もう。
読了日:05月16日 著者:森見 登美彦


春山入り (新潮文庫)春山入り (新潮文庫)感想
これはあくまで私にかぎったことだろうけれど、青山氏の短編には初めのうち妙な読みにくさがあると感じる。あとがきを読んでその理由が分かった気がする。青山氏曰く「私は、いわゆるプロットをつくらない書き手です」。物語の筋は登場人物しだいということなのだ。指が登場人物を描いてみて初めて登場人物がどう動くかが見えてくるということなのだろう。物語の前半の不透明さが私を落ち着かない気分にさせ、後半になって登場人物の行動がひとつの方向を目指して動き始めたとき、一気に興が乗り、人物が輝き始める。それはそれで楽しいものだ。
読了日:05月15日 著者:青山 文平


有頂天家族 二代目の帰朝 (幻冬舎文庫)有頂天家族 二代目の帰朝 (幻冬舎文庫)感想
なんとハードボイルドなラストシーン。切ないではないか。下鴨矢三郎は狸でござる。どうしようもなくそうなのだ。矢三郎に救いがあるとすれば、それは海星という許嫁だ。矢三郎と海星は赤い糸でぐるぐる巻きに結ばれている。海星が矢三郎の前から姿を隠し、許嫁の関係から身を引いた理由たるやなんとも可愛いではないか。しかしそれをここで語るわけにはいかない。成就した恋ほど語るに価しないものはない。これはかの名作『四畳半神話体系』に書かれた登美彦氏の名言である。  近く矢一郎と玉瀾の結婚を祝いに下鴨神社を訪れねばなるまい。
読了日:05月14日 著者:森見 登美彦


変わる価値変わる価値感想
 北川一成氏がご自分に影響を与えた人との対談の中で自分の価値観を現した本。あるいは氏を取り巻く人々が北川氏を語った本。非常に示唆に富み、氏が人々に強烈な印象を残すインフルエンサーであることが分かる。「わかる」と「できる」は違う。「わかる」と「飽きる」は紙一重。失敗を乗り越えた数が、器を形づくる。等々、印象的な言葉がたくさんありました。でも、いちばん感銘を受けたのは北川氏の仕事に対する姿勢でした。仕事に対する真摯な姿勢は成功する人に共通するものでしょう。
読了日:05月07日 著者:北川 一成


知識ゼロからのそば入門知識ゼロからのそば入門感想
蕎麦を自分で打ってみようと思い立ち、とりあえず蕎麦のことをあれこれ知ろうということで読みました。蕎麦の語源から、蕎麦の種類、打ち方、食い方(たぐり方)、その他雑学のたぐいまで一通りのことを学べました。著者は「上野藪そば」の三代目ご主人。蕎麦を極めた著者から、1時間ばかり蕎麦に関する蘊蓄をご教授いただいた気分。  さて、蕎麦を打つとするか。
読了日:05月06日 著者:鵜飼 良平


愛の領分 (文春文庫)愛の領分 (文春文庫)感想
いやぁ、まいりました。醜いものを読んでしまいました。歳をとってからの愛憎劇なんてもの、あまり読むものじゃあありませんね。生々しすぎて、なんだか体にべっとり汗がまとわりついてしまったような気分になり、風呂に入り直したくなりましたよ。とはいえ一気読みでした。読ませるだけのものはあります。ただ私は今の気分を引きずるのはまっぴら御免です。藤田氏の伝説の青春冒険活劇『鋼鉄の騎士』を読んで口直しをするとしましょう。ただこれが上巻757P、下巻740Pというとてつもない超大作なんですね。これまた別の意味で重い。(笑)
読了日:05月03日 著者:藤田 宜永


企業価値を高める事業再編のすすめ方―M&A・MBO・持株会社化等の活用企業価値を高める事業再編のすすめ方―M&A・MBO・持株会社化等の活用感想
たまには実務書も。
読了日:05月02日 著者:


旅猫リポート (講談社文庫)旅猫リポート (講談社文庫)感想
久しぶりに有川さんを読んだ。高知県を旅していたとき、ふと土産物屋で見かけたのだ。移動中に読むものが切れてはこまると念のために購入。いつもの有川さんです。読み始めたら心をぐっとつかんで離さないストーリー展開。分かりやすい語り口。ホロッと泣かせるところ、一気読み必至というのもいつもの有川さんです。電車の中で終盤にさしかかり、鼻の奥がツンとしてしまった。大方のストーリー展開が分かっているのに泣かせるんだなぁ。いやぁ、危なかった。
読了日:05月01日 著者:有川 浩

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