佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

7月の読書メーター

7月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2057ページ
ナイス数:787ナイス

 

皆さんからいただいた多くのナイス★に感謝です。



STORY BOX 22 ( (小学館文庫))STORY BOX 22 ( (小学館文庫))
巻頭は五條瑛氏の「候補」。世界的な諜報活動が活発化してきたのか、なんか未だによく解らんけど物語は佳境に入ってきたらしい。相場英雄氏の「震える牛」は第2回目。食肉流通業界の闇に鋭く切り込んでいく。生肉による中毒が社会問題になっている時期だけに臨場感抜群。桜木紫乃氏の「無縁」が素晴らしいデキです。森見登美彦氏の「モダンガールパレス」はお休み。ちょっと残念。
読了日:07月08日 著者:五條 瑛

 


カイシャデイズ (文春文庫)カイシャデイズ (文春文庫)
山本幸久氏の小説を読むと、いつも心がほっこりして、楽しい気分になっている自分に気づく。そして、「世の中、すてたもんじゃないな」と思う。それは山本氏の描き出すキャラクターが人生を投げずに真っ当に生きている愛すべき人々だからだろう。そこには山本氏が登場人物を視る優しい視線がある。登場人物の一人ひとりを心から愛していることがわかる。読者が小説世界に入り、登場人物にシンパシーを感じ同化して行くにつれ、山本氏の温かいまなざしを感じることが出来るのだ。日曜日の夜に読むと大変よろしい。早く会社に行きたくなります。(笑)
読了日:07月11日 著者:山本 幸久

 


夢十夜・草 枕 (集英社文庫)夢十夜・草 枕 (集英社文庫)
一体『草枕』を読んだのはいつのことだったか。あるいは読むのは初めてかもしれない。しかし、冒頭の文章「智に働けば……」はよく知っている。正確に暗唱までは出来ないとしても、大方このような文章だったというくらいには知っている。可能性としていちばん高いのは、漱石の代表作として読み始めたものの途中で放り投げてしまったのではないか。おそらくそうだろう。この度、読み始めたのは6月23日のことであったので、読み終えるまでに25日もかかってしまった。何故か? この小説には筋立てが無いのだ。
読了日:07月18日 著者:夏目 漱石

 


草枕 (小学館文庫)草枕 (小学館文庫)
所詮、人の世は何処に行っても同じなのだ。であれば、私は『草枕』あちこち持ち歩き、気が向いたときに適当なページをひもといてみよう。何度も読み返すために最新刊の文庫本を買った。この本がボロボロになれば、少しは私にも漱石先生の考えが理解できるようになるのだろうか。一度読んで解らないものは、何度読んでも解らないかもしれないけれど。
読了日:07月18日 著者:夏目 漱石

 


Story Box 23Story Box 23
今号からの新連載が二本。以前の連載で大好きだった『史上最強の内閣』に続編『史上最強の内閣2』の連載が始まった。僥倖である。もう一本は『インバウンド』。作者は阿川大樹(あがわたいじゅ)氏。なんでも劇団「夢の遊民社」の旗揚げに参加し、その後シリコンバレー半導体企業を立ち上げるなど異色の経歴を持つ方らしい。しばらく注目していきたい。森見登美彦氏の「モダンガールパレス」は今月もお休み。禁断症状が出そうだ。来月は掲載して欲しい。
読了日:07月18日 著者:阿川 大樹

 


エデンの森かげエデンの森かげ
「エデンの森かげ」とは八ヶ岳の山腹にあるカラマツやシラカバの林で森本氏がひそかに名付けられた場所らしい。明るい光のさす広葉樹林に広がる色とりどりの草花…、想像しただけで行ってみたくなる。森本氏の写真は「いのち」を感じさせるものばかりだが、中でもカラマツのまつぼっくりには目を奪われた。初夏に撮られたものだろうか。まつぼっくりがこんなに鮮やかな緑だったとは…、今日まで気づかずにいました。生命力に溢れた美しい緑は「いのち」に満ちあふれている。久しぶりに山に出かけたくなりました。
読了日:07月23日 著者:森本 二太郎

 


寝ても覚めても本の虫 (新潮文庫)寝ても覚めても本の虫 (新潮文庫)
稀代の読書家でありながら、ついにアガサ・クリスティを読まずに逝かれた児玉さんは本当にかっこいいオジサンだと思います。私はとても児玉さんのように格好良くなれないけれど、少しは見習ってオモシロ本を読み続けたい。小説の世界を楽しみたい。そして酒を飲んだ後は颯爽と消えたいと思う。それにしても、この本を読んでまた読みたい本が増えてしまった。これも読みたい、これもと本に貼った付箋が十や二十ではきかない。困ったことです。
読了日:07月26日 著者:児玉 清

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