佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

播磨灘物語(一)

播磨灘物語(一)』(司馬遼太郎・著/講談社文庫)を読みました。

 

 

 かなり前から買い置いていたのだが、全四巻ということでこれまで読むのを躊躇っていた。しかし、大河ドラマが今月五日から始まってしまった。後れをとってはならじとばかりに慌てて読み始めた。

 

まずは出版社の紹介文を引きます。


 

黒田官兵衛、この戦国末期が生んだ商人的思考の持主。それは既に彼の家系に根づく。官兵衛22歳、播州御着城にて一番家老。洗礼名シメオン。のち、如水。本巻は入念に官兵衛の人となりをたどり、播州の小天地で、広大な世界に想いをはせていた一紳士が、愈々織田信長の岐阜へ旅立つあたり迄に関って進む。


 

 

 若き日の官兵衛は私が住んでいる姫路に住んでいただけに、物語の舞台となる所になじみがあり、今の様子を知っているだけに興味深い。旧弊を廃し、広く世間を観て物事をありのままに情勢分析する官兵衛。気概に富むが、身体能力に恵まれない己を知り、知力で激動の時代を乗り切ろうとした官兵衛の慧眼たるや見事と云うほかない。