佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ』(新井見枝香・著/秀和システム)

『この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ』(新井見枝香・著/秀和システム)を読みました。

 まずは出版社の紹介文を引きます。

“本屋の新井”による、本屋あんまり関係ないエッセイ。

 某有名書店の”型破り”書店員によるエッセイ第2弾。前作の『探してるものはそう遠くはないのかもしれない』から、さらにパワーアップ。30代後半独身女性の日常生活を、赤裸々に綴った「うまくいかない仕事」「うまくいかない美」「うまくいかない恋」「うまくいかない人生」は、新井ワールド全開、面白さ半端ない。

この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ

この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ

 

 裸(ストリップを含めて)の話が多い。それに特段文句があるわけではないが、新井氏の中で「裸」というものがどれほどの意味を持っているのか気になる。人はそれぞれものに執着する。それこそ様々で十人十色とはよく言ったものだ。ちなみに私の敬愛する椎名誠氏のエッセイにはうんち(トイレを含めて)の話が多い。どうでも良い情報ですね。ハイ。
 新井氏のモットーは「くそつまんねぇエッセイは発表したくない」だ。それは読者を意識した「くそつまんねぇ」というよりはむしろ自分の価値観に対してのものだろう。
「生米たまねぎハーゲンダッツ」「読まなくなった本は捨てるけれど」「ベチョッ」が良かった。とりわけ「ベチョッ」に記された”機嫌”に関する洞察力に感心しきりである。決して賢ぶらないが彼女は聡明だ。そんなことわざわざいわれなくても判ってるって? そりゃそうだ。