2021/12/26
『沢村貞子の献立 料理・飯島奈美 2』(飯島奈美:著/沢村貞子:献立/齋藤圭吾:写真/リトルモア)を読んだ。
まずは出版社の紹介文を引く。
◎ 3万部の大ヒット作『沢村貞子の献立料理・飯島奈美』、期待の続刊
◎ NHK Eテレ「365日の献立日記」書籍化 第2弾!
(献立 沢村貞子/ 料理 飯島奈美/ 声 鈴木保奈美)毎日の家での食事を楽しく――
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献立は、昭和の名脇役と呼ばれる沢村貞子さんが約26年間、毎日続けた献立日記から。
料理とレシピは、映画・ドラマ・CM(「大豆田とわ子と三人の元夫」「深夜食堂」など)で数々の料理シーンを彩るフードスタイリストの飯島奈美さんが手がけました。献立日記や残された文章の端々から、沢村さんの工夫や心遣いを読みとり、飯島さんはレシピを考案していきました。
沢村さんの時代の料理のエッセンスを受けつつも、食材の取り合わせに、作り方に……随所に飯島さんのアレンジが効いています。
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春夏秋冬84品のレシピを収録
〈春〉すぶたひらめのフライ青豆ごはんやきどうふの煮もの鯵のぬた……
〈夏〉ジェリースープしゅうまいかきたま汁コールドミート冷やしのっぺい……
〈秋〉ドラやききんぴらポテサラ木の葉カツ煮こみおでんえび入りニラたま……
〈冬〉すきやきぶりてきパイシェルかきのスープ甘酒(しょうが汁)……
= = =さらに多数のロングセラーを持つ文筆家・沢村貞子の名文を抜粋しておさめました。
飯島さんが沢村さんに語りかけるように綴る文章とあわせて、食や暮らしにまつわる読み物としても、たっぷり楽しめます。家で料理を作る楽しさ、豊かさにあらためて気づかせてくれる一冊です。
12月7日に第一弾を読んだ。本書はその続編である。飯島奈美さんは沢村貞子さんの日記にある料理を作ってみるとき、1950~70年代の料理本を参考になさっているそうで、飯島さん曰く、「今の時代のレシピは、時間の短縮、簡単、簡便が主流で、確かにそれもいいけれど、手強そうなのもなかなかいい」とのこと。如何にも尤もだと膝を打って同意する。とてもプロの料理人のようにはいかないけれど、ほんの少し手をかけて作って、食べたときにその効果でおいしく仕上がっていればそれほど嬉しいことはないだろう。気取りのない料理だが、思いがけないものがチラホラあり、それこそ沢村さんが食卓に変化を持たせようと工夫していらっしゃったのだろうと窺い知ることができる。料理レシピを知りたいのはもちろんだが、沢村さんの日々の生活態度を見習いたい思いである。
いずれ作ってみようとレシピを記録したものは次のとおり。
- ねぎま鍋
- ぶりてき
- かぶと油揚の酒かす煮
- 豆腐のフライ
- ドラやき
- 新わかめの茶わんむし
- 湯びき牛肉のからし醤油そえ
- しょうがご飯
- 柳川もどき(新ごぼう、豚肉、しょうが、玉子)
- 夏野菜の土佐酢風味
- ピーマンのなべしぎ
- うどのみどり酢あえ
- れんこんのおろしあげ(れんこん、玉子)
- 鯵のぬた
- キスのピカタ
- かにみそ卵とじ