佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『婚活食堂1』(山口恵以子:著/PHP文芸文庫)

2023/06/11

『婚活食堂1』(山口恵以子:著/PHP文芸文庫)を読んだ。

 まずは出版社の紹介文を引く。

牛スジ、葱鮪、トマト、蟹面といった名物おでんや、牡蛎のカレー煮、蒸しイチジクの甘味噌かけなどの美味しい小料理…東京・四谷の「めぐみ食堂」は、女将の恵が一人で切り盛りするおでん屋だ。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって―。ときにほろ苦くも心あたたまる新シリーズ第一弾。

名物おでんと絶品料理が並ぶ「めぐみ食堂」には、様々な恋の悩みを抱えた客が訪れて……。心もお腹も満たされるハートフルストーリー。

 

 

 先日、YouTubeで「帰ってきた虎ノ門ニュース」を観ていたら、産経新聞の阿比留瑠比さんが「僕の好きな『婚活食堂』という小説に『日本人は恋愛に向いてない』ってセリフが何度も出て来るんだけど、全く同感だ」と仰っていた。人が勧める小説は読んでみることにしている。というか、読んでみたくなる。さっそく第1巻から第8巻までをまとめ買いした。

 読み始めて多少の違和感があった。というのも私は霊感とか占いとかを基本的に信じていない。結婚相談所や婚活といったものにも、幾分ネガティブな印象を持っている。そんなことはわかっていたはずなのに、阿比留瑠比さんが好きな小説と仰っただけで衝動買いしてしまったのだ。軽率だったかもしれない。「失敗したかな・・・」と思いながら読んでいると、だんだんおもしろくなってきた。おでんを中心においしい小料理を出す居酒屋が舞台というのが良い。この点は私にとってど真ん中のストライク。巻末に料理レシピが出ているのも良い。さらにおもしろくなることを期待して第2巻にすすむ。