佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『婚活食堂 5』(山口恵以子:著/PHP文芸文庫)

2023/06/28

『婚活食堂 5』(山口恵以子:著/PHP文芸文庫)を読んだ。

 まずは出版社の紹介文を引く。

トマトの冷やしおでん、エビ雲呑、ピーマンの焼売、ナスと卵のよだれ鶏風―暑い夏でもさっぱり美味しい料理とお酒で、「めぐみ食堂」は大賑わい。常連客のIT実業家・藤原海斗がAI婚活事業に乗り出したと聞き、興味を持った女将の恵は、食の好みも趣味も正反対の男女に利用を勧めるが…。元占い師の女将の絶品料理とふしぎな力で、訪れる人がそれぞれの幸せを見つけていく人気シリーズ待望の第5弾!

 

 

 先日読み始めた婚活食堂シリーズだが早くも第5巻になった。小難しくなく愉しめ、サクサク読んでいけるところがこのシリーズの魅力だろう。相変わらず「めぐみ食堂」の肴はうまそうだ。「鯵のなめろう」や「煮豚」は自分でも作ってみたことのあるものだが、「鰯の梅肉揚げ」や「イタリア風ゼリー寄せ」、「エビ雲呑」などは巻末レシピを参考に作ってみたい肴だ。

 ちょっとしたことだが、作中、田代杏奈という登場人物のセリフが気に入ったので記しておく。「ハッキリ言って、尾崎豊の歌の歌詞って、被害者意識と自己憐憫の塊よね。」「中学生や高校生が共感するのは分かるわ。でもいい大人が、あの被害者意識と自己憐憫に満ちた歌詞に共感するのが理解できない。大学生だって笑っちゃうのに、どういう神経なの」 まったく同感である。