佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

塚口サンサン劇場で映画『銀河鉄道の父』を観て、居酒屋『はやぽん』で昼呑み

2023/06/26

 先日『銀河鉄道の父』(門井慶喜:著/講談社)を読んだのだが、映画も観てみようと思い立った。上映館を調べてみると、近くの映画館ではすでに上映期間が過ぎており、県内では塚口と豊岡で上映するのみであった。

 たまたま昨日、神戸ポートピアホテルで開催された大学の同窓会に出席したので、そのまま神戸に宿泊し、本日塚口まで足を延ばした。

 映画館は『塚口サンサン劇場』。阪急塚口駅を出てすぐのところにあり、和洋、新旧、アニメなどあらゆる年代、あらゆる好みに応じたかたちで十種類以上の映画が上映されている。なかなか偉い映画館ではないか。地域にこうした映画館があるのはさぞかし幸せなことだろう。うらやましいかぎり。

 

 

 小説を読んでから映画を観るとたいていガッカリする。しかしこれはけっこう楽しめた。もちろん小説を100点とすると映画はせいぜい70点といったところ。どうしても映画が原作を超えることはむずかしい。というより、小説と映画は別物と考えた方が良いだろう。小説では宮沢賢治のダメダメぶりが描かれて興味深かったが、映画で賢治役は菅田将暉。妹役は森七菜。今をときめく人気若手俳優の共演となれば、ファンは不様な菅田や森を見たくはないだろう。小説は賢治の父・政次郎の物語だが、映画では幾分、賢治とその妹・トシに焦点があたる度合いが高まる。興行を考えれば当然のことだろう。

 映画を見終えたらちょうど正午過ぎ。腹が減ったので近くの居酒屋『はやぽん』の暖簾をくぐった。

 昼時のこと、店には定食目当ての客ばかりだったが、私はかまわず独り酒。「突き出し」と「刺身盛り合わせ」を肴に「蒼空 純米 夏かすみ酒」「光栄菊 アナスタシアグリーン 無濾過生」をやった。「蒼空」はおりがらみで優しくやわらかな味わい。爽やかな夏向きの酒であった。「光栄菊」は若い果実のようなシャープな味わい。初めて飲んだがなかなか良い酒でした。

 酔いが回るにつれて「あめゆじゅとてちてけんじゃ、あめゆじゅとてちてけんじゃ」と呪文のようにつぶやいていた。森七菜、かわいかったな。