佐々陽太朗の日記

酒、美味しかったもの、読んだ本、サイクリング、旅行など。

『 味工房 さくら亭』

2024/02/21

 神戸に二日続きの用事があり、いったん帰ってもう一度出直すのも面倒だと思い三宮に泊まることにした。

 ホテルは寝るだけと考えて安いビジネスホテルにして、そのかわり食事と酒にお金をかけるというのが私の合理性。ホテルの近くで居酒屋を探し『 味工房 さくら亭』に行き当たった。Googleマップに寄せられたコメントに、日本酒がおいしかったというのがいくつかあったからだ。

 店に入るとカウンターと二つのテーブル席がある。ひょっとしたら他に個室があるのかもしれない。ちょっとレトロな雰囲気のこぢんまりした店だ。17:30、開店と同時の入店時はご主人が一人だったが、しばらくして奥様らしき方が現れた。ご主人がカウンタの中で調理、奥様が接客対応というかたち。仲睦まじく夫婦二人で支え合っている感じが良い。アットホームでリラックスできる。私はこうした店が好きだ。気負うことなく素で飲める。

 飲み物を尋ねられたので日本酒が良いという。日本酒のメニューは無いらしいので、ここはご主人にまかせてみた。いずれにせよ私はスッキリしたものからクセのあるものまで、酒はおおかたうまいと感じるいい加減な男だ。どんな酒を出してくれるか楽しみだし、知らない銘柄と出会えるチャンスでもある。

 まず出てきたのは「紀土-KID- 純米吟醸 しぼりたて生」。これは何度も飲んだ酒。スッキリきれいな酒でうまみもあり万人受けする酒だろう。初めての客なので様子を見に来たのかもしれない。文句なしにうまい。

 メニューを見て肴は「いわし味噌煮のポテトサラダ」と「かつおカルパッチョ酒盗ソース」を注文した。

「いわし味噌煮のポテトサラダ」 ポテトサラダというとベーコンやハムを使うことが多くそれはそれでビールやワインによく合うが、酒の肴にはこうしたものが良い。これは家でも作ってみたいと思う。

 キリッと冷えた「紀土」がスイスイいけてしまう。次の酒をお願いしたら「一滴千山 美濃錦 生酒」が出てきた。これは初めて飲む銘柄。甘めだがまだガス感が残っており、酸味でキレるドライな後口。気に入った。

かつおカルパッチョ酒盗ソース」 酒盗ソースをかけたかつおカルパッチョのうえに刻んだネギとスプラウトを載せ、アツアツの油をかけて芳ばしい香りをかもしている。これまた酒の肴に良い。

 燗酒をお願いしたら「飛鳥井 美灯(みとも) 無濾過生原酒中取り生」が出てきた。肴は「生なめこの天ぷら」を注文。

 春らしい梅模様の猪口はわざわざ温めて出してくれた。燗の温度もちょうど良い。微かな柑橘系の香り、酸味が効いておりキレがある。味ののりもほどよい。良い酒に出会いました。

 ほどよく酔ったので〆に「台湾麺の焼きそば」をいただいて店を後にした。おいしゅうございました。また来ます。